こんにちは、小児科医りんご🍎です。
今回は、赤ちゃんの授乳後のゲップ出し (排気) の問題についてまとめます。
一般的に腸管機能がある程度成熟する生後4~6ヶ月ごろまでは、授乳後の排気を促すことが推奨されています。だから、出産後に産院や病院では、ミルク後のげっぷについて指導されますよね。
スッキリ出ると安心しますが、何分粘っても出ないときは、「これで大丈夫なの?」と不安な気持ちになりますよね。
「このまま寝かせても大丈夫?」「お腹が張って苦しくならない?」
そんな不安を抱える皆さんに、まずは一番伝えたいことがあります。
それは、「ゲップは必ずしも毎回出なくても大丈夫」だということです。
なぜ赤ちゃんはゲップが苦手なの?
赤ちゃんの胃は、大人のような「とっくり型」ではなく、入り口の筋肉も未発達な「まっすぐな筒状」をしています。そのため、飲み込んだ空気と一緒にミルクも戻りやすく、ゲップを出すのにもコツと時間が必要です。
また、空気をあまり飲み込まないタイプの子や、おならとして上手にガスを出せる子もいます。
そもそもゲップは必ず出す必要性があるの?
それでは、ゲップを出せないで問題になることとは、何なんでしょうか?
それは、『お腹にガスがたまることによる圧迫感・不快感の軽減』のです。
大人でも、お腹にガスが溜まって張ってくると不快になったり、お腹が痛くなったりしますよね。赤ちゃんの場合、胃袋は大人より当然小さいので、ガスがたまりやすい=不快になりやすいという特徴があります。これが授乳後のゲップが必要な理由です。
逆に言うと、げっぷがでなくても『赤ちゃんのお腹が貼らない場合』、『ご機嫌が良い場合』には、ガスはあまり溜まっていないと判断できます。
試してほしい!ゲップ出しテクニック
…とはいえ、ママ・パパが知りたいのは、
『どうすればうまくゲップが出せるのか?』
ということでしょう。
いつもの方法で出ないときは、赤ちゃんの姿勢を少し変えて「空気の通り道」を作ってあげましょう。
「肩の上で縦抱き」スタイル
・ 授乳姿勢からそのまま赤ちゃんを縦抱きにして、顔を自分の肩に乗せ、お腹を自分の胸に密着させます。背中を下から上へ、優しくさすり上げたり、リズムよくかるーくトントン背中を叩きます。
・もしママ・パパの体力に余裕があるのならば、20-30分と長めに縦抱きをすると、なお良いでしょう。長めの縦抱きは溢乳(口からミルクをけぽっとこぼすこと)も防止できます。
+α:そもそもガスをためない予防法
授乳時にミルクと一緒に空気を飲むことが減らせれば、げっぷを頑張って出させなくてもOK
言い換えると、『そもそも空気を飲まなければ、ゲップも不要になることが多いのでは?』ということです。
そのためには、
・赤ちゃんが口を大きく開けてお母さんの乳房を深く含ませるようにすること
・哺乳瓶の際には、赤ちゃんを起こすように抱いて、哺乳瓶は少し傾けるくらいにすること
上記の方法も有効と考えられます。
エビデンスは乏しく個人差はあるかもしれませんが、合わせて行ってみても良いでしょう。
10〜15分頑張っても出ないときは?
もし、いろいろ試して10分から15分ほど経っても出ない場合は、そこで切り上げてOKです。
出ないときは「今は出す空気がない」か「胃の奥に安定してしまった」サイン。無理に続けようとすると、赤ちゃんもママ・パパも疲れてしまいます。
げっぷにこだわらず、赤ちゃんと体を密着させた縦抱っこで背中を優しくさすりながら抱っこしていましょう。余計なことは考えず、授乳後の心地良い時間を赤ちゃんと一緒に過ごす、ということだけ考えていればOKです。
小児科医からのアドバイス:こんな時は相談を
ゲップが出ないこと自体は病気ではありませんが、以下のサインがある場合は、健診や小児科で相談してください。
- 毎回のように噴水状に激しく吐く
- 体重の増えが悪い
- お腹がパンパンに張って、ずっと機嫌が悪い
上記の場合は、消化管の通りに問題があるケースも考えられるので、必ず小児科・専門病院を受診して下さい。
最後に
ゲップ出しは、あくまで赤ちゃんが快適に過ごすための「お手伝い」です。完璧にできなくても、あなたの愛情はしっかり赤ちゃんに伝わっています。
「出たらラッキー、出なくても縦抱きしたから大丈夫!」
それくらいの気持ちで、ゆったりと構えてみてくださいね。
では、また次の記事で!


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