呼吸器 | ゆるっと小児科医ブログ

呼吸器

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呼吸器

【小児科医Blog:呼吸器, 感染症】クループ症候群について

定義・主に乳幼児に発症する上気道感染症で、喉頭・気管・気管支の炎症と浮腫を特徴とする。・この疾患は、特徴的な「犬吠様」咳嗽、嗄声、吸気性喘鳴、および呼吸困難を引き起こす。・ジフテリア菌による急性声門下喉頭炎を真性クループ、ジフテリア菌以外の...
呼吸器

【小児科医blog:感染症】マイコプラズマ感染症について

総論・ヒトに感染するマイコプラズマとしては、Mycoplasma pneumoniae, Mycoplasma hominis, Ureaplasma urealyticumの3種が知られている。・ウレアプラズマは、母体からの垂直感染により...
呼吸器

【小児科医Blog:呼吸器, 腫瘍】小児がん患者の間質性肺炎

総論・ニューモシスチス肺炎(Pneumocystis jiroveciiによる)や、サイトメガロウイルス肺炎(CMV: cytomegalovirusによる)が主な原因。・病初期には咳嗽はないか軽度で、易疲労感、多呼吸のみが症状であることも...
呼吸器

【小児科医blog:呼吸器】無気肺(atelectasis)について

総論・無気肺(atelectasis)は、肺胞内の気体が減少または消失し、結果的に当該領域の肺容積が縮小した状態である。・様々な呼吸器疾患で認められるX線所見上の診断名であり、無気肺を生ずる原因を究明することが真の診断になります。分類・以下...
PICU

【小児科医blog:PICU】人工呼吸器離脱について

用語weaning(離脱過程):人工呼吸器への依存から脱却する過程discontinuation:人工呼吸器から離脱することextubation(抜管):人工気道から離脱することweaning(ウィーニング)について開始条件・人工呼吸を必要...
アレルギー

【小児科医blog:呼吸器】小児気管支喘息治療・管理ガイドライン(JPGL)2023の改定点について

気管支喘息の多い季節になってきました。ヒューヒューと苦しそうな呼吸の小児が増え、我々も忙しい季節の到来です。そんな中、小児気管支喘息治療・管理ガイドライン(JPGL)2023がついに出版されます!変更点について、学会などで既出の内容について...
呼吸器

【小児科医blog:新生児, 呼吸器, NICU, PICU】気管・気管支軟化症について

総論・気道が脆弱なため、呼気時に気道内腔を保持できないために生じる閉塞性気道病変。・通常、気管の軟骨部と膜様部の比率は4.5:1くらいだが、軟化症は膜様部の比率が多いので、軟骨が少なく気道の形を保持しにくいので脆弱である。臨床症状・涕泣時の...
アレルギー

【小児科医blog:アレルギー, 呼吸器】咳喘息について

定義・咳喘息は「喘鳴や呼吸困難を伴わない慢性咳嗽を認め、気道過敏性の軽度の亢進が認められるも明らかな気道狭窄はなく、気管支拡張薬が有効である」と定義される。総論・成人では慢性咳嗽の3大要因の一つとされている。・成人と異なり、小児では頻度は低...
アレルギー

【小児科医blog:呼吸器, アレルギー】乳幼児喘息の鑑別〜それって本当に喘息?〜

・小児の気管支喘息の多くが、乳幼児期に発症しています。・しかし、乳幼児では呼吸機能検査や起動過敏性検査などの実施は困難であり、検査による診断は難しい点があります。定義・小児気管支喘息治療・管理ガイドライン(JPGL)2020において、「5歳...
呼吸器

【小児科blog:新生児, 循環, 薬剤, PICU, NICU】新生児遷延性肺高血圧(PPHN)について

PPHN: persistent pulmonary hypertension of the newborn総論・何らかの原因で胎盤が脱落した後も肺循環がうまく始まらない、新生児早期の適応障害のこと。・肺循環が確立しないために低酸素血症を来...
呼吸器

【小児科blog:新生児, 呼吸器】気胸, エアリーク症候群(空気漏出症候群)について

総論・肺エアリークは、エアトラッピングや不均等なガス分布により肺が過膨張して破綻し、エアが肺胞から肺胞外のスペースへ漏出することにより生じる。・エアの漏出がどの部位に起こりスペースができるかによって、気胸、縦隔気腫、間質性肺気腫、心嚢気腫に...
呼吸器

【小児科医blog:新生児, 感染症, RSウイルス感染症】パリビズマブ(シナジス)について

Introduction・パリビズマブはRSウイルス感染予防のためのモノクローナル抗体である・RSウイルスの流行期に、4週ごとに筋肉内投与をする・予防接種ではないので、他の予防接種と並行して投与可能である投与方法・筋肉内注射・投与量(mg)...
呼吸器

呼吸窮迫症候群(RDS)について

RDS:respiratory distress syndrome・早産児に見られる、肺サーファクタントの不足により肺胞が潰れやすくなっていることを原因とした呼吸障害です。・適切な治療を早期に行うことで、改善の程度が変わってくるので、検査や...
呼吸器

クループ症候群について

総論クループ症候群とは、急性に上気道の閉塞をきたす疾患の総称です。急性感染に伴うほとんどの上気道閉塞はウイルスが原因であり、クループといえば、通常、ウイルス感染に伴う急性喉頭気管気管支炎のことを指します。そのほか、細菌感染による急性喉頭蓋炎...
PICU

【小児科医Blog:PICU, 呼吸循環】非侵襲的陽圧換気(NPPV)について

総論・NPPVとは、気管挿管など人工気道を要さず、マスクなどのインターフェイスを用いて気道陽圧をかける人工呼吸療法である。・CPAPは自発呼吸のある患者に対し、呼吸サイクルの全工程で同じ気道陽圧を付与するものであるが、NPPVは、呼気と吸気...
呼吸器

【小児科医blog:呼吸器, ER, PICU】ネーザルハイフロー(NHF), 高流量鼻カニュラ酸素療法(HFNC)について

Introduction今回は、小児の呼吸不全で用いられるネーザルハイフロー(NHF)についてまとめます。高流量鼻カニューラ酸素療法(HFNC:high flow nasal cannula)とも呼ばれます。効果解剖学的死腔の洗い流し効果→...
呼吸器

【小児科医blog:感染症, 呼吸器】気管支炎について

小児の診療において多く遭遇する疾患の一つ、気管支炎ですが、なんとなくの診療にならないように、今回まとめてみます。定義・発熱、咳嗽、喀痰等の気道感染症症状がある患者で、胸部聴診では副雑音(ラ音)が聴取できるものの、胸部Xpでは明確な異常陰影が...
呼吸器

【小児科医Blog:感染症, 呼吸器】小児の肺炎について

前回に引き続き、小児の呼吸器感染症のまとめです。今回は特定のウイルスではなく、肺炎についてまとめます。病態・さまざまな病原微生物が気管支上皮、間質、肺胞で炎症を起こし、炎症細胞浸潤、浮腫、滲出液貯留、フィブリン析出等の変化を起こします。・そ...
医学

【RSウイルスについて】+α重症化予防薬パリビズマブ

今年も小児科外来を賑わせ続けるRSウイルスです。今年の締めくくりとして、憎きRSウイルスについてまとめておきます。1. RSウイルスとはRSウイルス(RS-virus)は、Respiratory Syncytial Virusを略したもので...
呼吸器

【小児科医blog:呼吸器】喘息発作の強度判定・重症度分類

秋になって喘息の患者さんも増えてきました。今日は喘息の中でも、強度判定、つまり小〜大発作のうちどれに該当するかの基準をまとめます(私が外来でみている時に、「あれ、どの分類になるんだっけ?」と思ったのでまとめます)。強度判定:小・中・大発作、...
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