血液 | ゆるっと小児科医ブログ

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【小児科医blog:血液】サラセミア(thalassemia)について

総論・サラセミアは、遺伝性の血液疾患で、ヘモグロビンを構成するグロビン鎖の合成異常によって引き起こされる貧血です。・ヒトヘモグロビン(血色素、Hb)は141個のアミノ酸を持つαグロビンと146個のアミノ酸を持つ非αグロビンの各2分子からなる...
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【小児科医blog:血液】von Willebrand病(フォン・ヴィレブランド病) 〜最新の診断と治療アプローチ〜

皆さん、こんにちは。今回は血液凝固異常の中でも最も一般的な疾患の一つである「von Willebrand病(フォン・ヴィレブランド病)」について詳しくお話しします。この記事では、最新の研究成果に基づいた診断方法や治療法、そして患者さんの生活...
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【小児科医blog:血液】鉄欠乏性貧血(IDA:iron deficiency anemia)について

IDA:iron deficiency anemia 総論・乳児期後期と思春期では、急激な成長のため鉄欠乏性貧血になりやすい。・貧血を示唆する基準としては、6か月〜6歳の小児でHb 11 g/dL以下である。・鉄欠乏性貧血の場合、小球性低色...
血液

【小児科医blog:血液腫瘍】好中球減少症(Neutropenia)について

総論・好中球減少症は、血液中の好中球絶対数(ANC)が減少した状態を指します。・一般的な基準として、ANCが1500/μL未満で好中球減少症とされますが、500/μL未満では感染リスクが高まり、200/μL未満では重症化しやすいとされていま...
血液

【小児科医blog:血液】自己免疫性溶血性貧血(AIHA)

総論・自己免疫性溶血性貧血(Autoimmune Hemolytic Anemia, AIHA)は、自己抗体が赤血球を攻撃することによって引き起こされる稀な疾患です。・本記事では、最新の研究や治療法を基に、AIHAの診断と管理について専門的...
腫瘍・がん

【小児科医Blog:血液腫瘍】小児の脈管奇形(vascular malformations)について

総論・脈管奇形(vascular malformations)は、血管やリンパ管などの異常な発達による先天性疾患です。乳児血管腫(IH: infantile hemangioma)などの脈管「腫瘍」は病理学的に細胞の増殖が主体ですが、脈管「...
血液

【小児科医blog:血液】遺伝性球状赤血球症(Hereditary Spherocytosis)

総論・遺伝性球状赤血球症(HS)は、赤血球膜の構造異常によって引き起こされる遺伝性の溶血性貧血です。・この疾患では、赤血球が通常の両凹円盤状ではなく、球状に変形するため、脾臓で破壊されやすくなります。その結果、貧血や黄疸、脾腫などの症状が現...
血液

【小児科医blog:血液】ITP(免疫性血小板減少症)Up-to-Date, 注意点, 鑑別, 保護者への説明

・以前、ITP(免疫性血小板減少症)についてはブログにまとめたので、まずはそちらで症状や分類等の基本的事項を確認ください。・また、難病情報センターの指定難病情報が最も詳細かつ明確に記載されているので、そちらも参照ください。難病情報センター ...
腫瘍・がん

【小児科医Blog:血液腫瘍】Kasabach-Merritt(カサバッハ・メリット)現象について

・主に乳幼児に影響を与える稀ですが潜在的に生命を脅かす可能性のあるカサバッハ・メリット現象(KMP)についてをまとめます。定義と特徴・KMPは、急速に拡大する血管腫に伴う重度の血小板減少症、微小血管性溶血性貧血、消費性凝固障害を特徴とします...
PICU

【小児科医Blog:血液・PICU】DIC(播種性血管内凝固症候群)について

・播種性血管内凝固症候群(DIC)という複雑な疾患について、最近の研究からわかってきたことをまとめます。総論・播種性血管内凝固症候群(DIC)は、血液凝固系が過剰に働く、生命を脅かす可能性のある疾患です。・DICは原疾患ではなく、他の重篤な...
血液

【小児科医Blog:血液・腫瘍】一過性骨髄異常増殖症(TAM)について

総論・Down症候群は、21番染色体のトリソミーが原因で起こるヒトで最多の染色体異常である。・本邦では、600-800出生に対して1人の割合で生まれると推定されている。・Down症候群の新生児の約5-10%に、未熟な血液細胞が末梢血、肝臓、...
血液

【小児科医Blog:血液】血球貪食性リンパ組織球症(HLH)について

総論・血球貪食性リンパ組織球症(HLH: hemophagocytic lymphohistiocytosis)は、持続する発熱、血球減少、肝脾腫、播種性血管内凝固(DIC)、高フェリチン血症、および骨髄などに血球貪食組織球増多をみる緊急性...
腫瘍・がん

【小児科医Blog:感染症, 血液・腫瘍】慢性活動性EBウイルス感染症(CAEBV)

総論・CAEBV(chronic active EB virus infection)は、持続的な伝染性単核球症様症状を典型的な特徴とし、末梢血や病変部の組織にEBウイルスが検出される疾患である。・CAEBVの本態は、通常B細胞に感染するこ...
腫瘍・がん

【小児科医Blog:血液・腫瘍】カポジ肉腫様血管内皮腫(KHE)について

こんにちは、小児科医のDr.りんごです。今日は、稀な血管腫瘍であるカポジ肉腫様血管内皮腫(Kaposiform Hemangioendothelioma,KHE)についてお話しします。総論:KHEとは?・KHEは浸潤性に発育する、中間悪性度...
薬剤

【小児科医Blog:血液, 薬剤】G-CSF製剤について

総論・顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF: granulocyte colony-stimulating factor)製剤は、好中球の造血刺激因子製剤である・分子量約2万の糖蛋白で、主な機能は骨髄系の造血前駆細胞に働きかけ、増殖と分化を促...
血液

【小児科医Blog:血液】再生不良性貧血(AA)について

総論・再生不良性貧血(AA)は、末梢血液での汎血球減少と骨髄の低形成を特徴とする症候群・造血幹細胞が減少する機序として、造血幹細胞自身の質的異常と、免疫学的機序による造血障害が重要疫学・本邦における年間発症数は人口100万人あたり5人前後で...
腫瘍・がん

【小児科医blog:血液・腫瘍】小児の白血病について

総論・白血病は血液の悪性腫瘍です。・進行の速さによって、「急性」白血病と「慢性白血病」に分類されます。・また、白血病細胞の形質により「リンパ性」と「骨髄性」に分類されます。・白血病は小児期の悪性腫瘍の約3分の1を占める最多の疾患であり、年間...
免疫

【小児科医blog:免疫, 血液】血小板減少, 免疫性血小板減少症(ITP)について

Intro・小児で最も頻度の高い血小板減少症は、免疫学的機序による免疫性血小板減少症(ITP: immune thrombocytopenia)である。・免疫性血小板減少症はもともと特発性血小板減少性紫斑病と呼ばれていたが、抗血小板抗体や血...
血液

【小児科医blog:血液, 症候】出血傾向の鑑別

総論小児の出血性疾患に遭遇した場合、各疾患の好発年齢、家族歴、既往歴の詳細な問診から得られる情報が疾患の鑑別に極めて重要である。出血傾向の原因・原因は大別して、①血小板の異常、②血管の異常、③凝固・線溶系の異常の3つに分けられる。・血小板の...
救急

【小児科医blog:血液, 救急】HIT(ヘパリン起因性血小板減少症)について

総論・ヘパリン投与が誘因となり、ヘパリンとPF4(Platelet factor 4:血小板第4因子)の複合体に対する抗PF4/ヘパリン複合体抗体(HIT抗体)が産生される。・HIT抗体は血小板、単球などを活性化させてトロンビンの過剰産生を...
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