【小児科医blog:血液腫瘍】好中球減少症(Neutropenia)について | ゆるっと小児科医ブログ
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【小児科医blog:血液腫瘍】好中球減少症(Neutropenia)について

血液
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総論

・好中球減少症は、血液中の好中球絶対数(ANC)が減少した状態を指します。

・一般的な基準として、ANCが1500/μL未満で好中球減少症とされますが、500/μL未満では感染リスクが高まり、200/μL未満では重症化しやすいとされています。

主な分類

好中球減少症の主な分類として、「急性」「慢性」に分類されます。また、ANCが著しく少ない場合、重症に分類されます。

急性好中球減少症

・一過性でウイルス感染や薬剤が原因となることが多い。

慢性好中球減少症

・3ヶ月以上続く状態で、遺伝性疾患や自己免疫疾患が関与。

重症

・ANCが500/μL未満で、感染リスクが著しく増加。

原因


小児の好中球減少症は、以下のような原因によって発生します。

自己免疫性好中球減少症(AIN)


• 好中球に対する自己抗体の産生により破壊が進む。
• 多くは乳児期後半から幼児期に発症し、5歳までに自然軽快するケースが多い。

重症先天性好中球減少症(SCN)


• 遺伝子変異(ELANEやHAX1など)が原因となる。
• 生後早期から反復する細菌感染症を伴うことが特徴。

薬剤性・感染性


• 一部の薬剤やウイルス感染による一時的な好中球減少も見られる。

症状


• 軽度の場合は無症状であることも多いですが、ANCが低下すると易感染性が顕著になります。
• 上気道炎、中耳炎などの軽度の細菌感染から、肺炎や敗血症などの重篤な合併症を引き起こす場合もあります.

診断


• 血液検査でANCを確認することが基本です。
• 必要に応じて骨髄検査や遺伝子検査を実施し、原因疾患(例: SCNやAIN)の鑑別を行います.

治療


治療方針は原因と重症度によります。

軽症例・自己免疫性好中球減少症


• 通常は経過観察のみで対応可能。感染時には適切な抗生剤投与を行います。
• 頻回に細菌感染を繰り返す場合には予防的抗生剤(例: ST合剤)を使用することがあります.


重症例または難治性感染症


• G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)療法で好中球数を増加させる治療が行われます。
• SCNの場合には造血幹細胞移植が必要となることもあります.

感染予防


• 発熱時には迅速に抗菌薬治療を開始します。低リスク患者では経口抗生剤で外来管理も検討されます.

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