救急 | ゆるっと小児科医ブログ

救急

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小児

【小児科医blog:薬剤】小児の鎮痛・鎮静薬まとめ(薬剤希釈方法, 実践各論)

鎮静・鎮痛には様々な薬剤が使用されますが、小児では体重に合わせた適切な薬剤量があります。少なすぎると鎮静・鎮痛できないですし、多すぎると呼吸障害などの副作用で生命に関わるリスクもあります。小児科では、MRIなど長時間の検査で、どうしても鎮静...
小児

【小児科医blog:ER, 小児】小児科医が熱中症について解説〜熱中症といっても分類は様々〜

総論定義・熱中症とは、体温上昇と水分や塩分の喪失により発症する臓器障害の総称である。発熱の仕組み, 熱中症の発熱との違い・通常の発熱では、感染症などで外因性の発熱物質や、内因性の発熱物質が放出され、その刺激を脳の視床下部というところが受けて...
救急

【小児科医blog:救急, ER, 薬剤】小児の心停止, 不整脈に用いられる薬物

最初に・薬物投与に際しては、静脈路確保が必要であるが、小児の場合は末梢静脈が細く、静脈路確保に難重することが多い。緊急時にはルート確保に時間をかけるべきではなく、迅速に静脈路を確保できない、もしくは困難が予測される場合は、速やかに骨髄路の確...
小児外科

【小児科医blog:小児外科】小児の腸閉塞について

原因・頻度として、開腹手術既往のある児の癒着性イレウスが多い(しかし、必ず開腹手術既往のある訳ではなく、原因不明の癒着性イレウス症例もある)。・結腸捻転、盲腸捻転(重症心身障がい児に多い)、鼡径ヘルニア嵌頓、内ヘルニア(腸間膜裂孔ヘルニア、...
救急

【小児科医blog:ER, PICU, 救急】中毒の治療各論(胃洗浄, 活性炭投与)

総論・意識障害や呼吸障害があれば、気道確保や用手補助換気を行い、呼吸を保つ。・徐脈や低血圧があれば、静脈路確保、補液、昇圧薬の投与を行う・低体温があれば、電気毛布などで加温を行う治療(総論)・中毒の治療は、①消化管からの吸収阻害(消化管除染...
PICU

【小児科医blog:ER, 救急, PICU, 肝臓・消化器】小児劇症肝炎, 急性肝不全

小児救急疾患の一つ、急性肝不全・劇症肝炎についてまとめます。小児慢性特定疾病情報センター情報:急性肝不全(昏睡型)まず、小児慢性特定疾病情報センターでの情報から(下記リンク参照↓)A. 主要症状・所見意識障害(小児の肝性昏睡分類で示す)黄疸...
救急

【小児科医blog:救急, ER, 皮膚】小児の熱傷について

総論・熱刺激による皮膚・皮下組織の損傷は、熱量(温度)と作用時間(接触時間)によって決まる。・熱によって皮膚組織が損傷を受ける結果、皮膚のバリア機能や生理的機能は失われ、体液の漏出、痛み、感染症など多くの問題を生じてくることになる。特徴・小...
PICU

【小児科医blog;PICU, 救急, 神経, 感染症】インフルエンザ脳症について

特徴・急激な全身炎症で始まり、脳浮腫・多臓器不全に至る経過から、主な病態は「サイトカインストームによる急激な多臓器障害」である。・発熱から神経症状発現までの時間が非常に短く、24時間以内に30%、48時間以内に70%が発症する。・一般的な臨...
救急

【小児科医blog:ER, 整形外科】肘内障について

疫学・6ヶ月〜5歳ごろに多く見られ、特に1-4歳に好発、1-3歳で約80%を占めるとされる。・女児に多い。病態・肘関節では、橈骨頭が輪状靱帯に包まれている。・幼児期の橈骨頭の形態はまだ小さく、輪状靭帯も脆弱である。そのため、手を回内位で強く...
救急

Injury Alert No. 065:コンセントに鍵を差し込んだことによる手掌電撃傷

今回は、コンセントに鍵を子供が差し込んでしまったことによる電撃傷についての報告です。では以下は「日本小児科学会 Injury Alert」より参照です。症例5歳2ヶ月、女児臨床診断名:手掌電撃傷原因対象:美容室のロッカーの鍵、美容室の壁に設...
救急

【小児科医blog:神経, 救急】頭蓋内圧亢進症について

症状・意識レベル低下・第3脳神経麻痺(瞳孔散大・不同、対光反射鈍麻)・呼吸パターンの異常・高血圧、徐脈・異常な運動反射・大泉門膨隆、頭蓋骨縫合線の離開・頭位拡大・乳頭浮腫・第6脳神経麻痺診断・頭蓋内圧20 mmHg以上・意識レベル:GCS8...
救急

Injury Alert No. 34:歯ブラシによる刺傷

日本小児科学会雑誌 Injury Alertより参照です今回も実際の症例をチェックしておきましょう!※「(→)」の記載は個人の感想です。事例年齢:4 歳 性別:男(→4歳は、色々なことに興味が湧き、また運動性も活発な年齢です)傷害の種類 刺...
救急

Injury Alert No. 50:新しいタイプの洗剤(1 回分パックタイプ洗濯用液体洗剤)の誤飲

日本小児科学会雑誌 Injury Alertより参照です今回も実際の症例をチェックしておきましょう!No. 50 新しいタイプの洗剤(1 回分パックタイプ洗濯用液体洗剤)の誤飲ジェルボールという形態で販売されている1回分洗剤について、誤飲の...
救急

【小児科医blog:神経】急性脳症の病態と治療

急性脳症の病態は、主に3つに分類される。・代謝異常(ミトコンドリアのエネルギー産生異常)・全身性炎症(サイトカイン・ストーム)・興奮毒性(痙攣重積)以下に3つの病態ごとに特徴的な疾患と治療をまとめる。代謝異常・ミトコンドリアエネルギー産生異...
救急

【小児科医blog:症候, ER, 救急】失神(syncope)について

定義・失神(syncope)は血圧低下に伴う全脳の血流低下に伴う一過性の意識消失発作で、多くは数秒〜数分で意識は回復する。・全脳の血流低下を伴わない一過性の意識消失発作(てんかんなど)と区別する。病歴による鑑別疾患・状況、体位、時間経過、回...
救急

【小児科医blog:神経, 痙攣, PICU, ER】小児急性脳症の治療について

・今回は、急性脳症の治療方法についてまとめます。・以前、小児の脳炎・脳症についてブログに記載したので、下記に示します。脳症の分類などについてまとめています。治療総論・原因が不明の場合、主に高サイトカイン血症が発症のベースにあると想定した治療...
救急

【小児科医blog:血液, 救急】HIT(ヘパリン起因性血小板減少症)について

総論・ヘパリン投与が誘因となり、ヘパリンとPF4(Platelet factor 4:血小板第4因子)の複合体に対する抗PF4/ヘパリン複合体抗体(HIT抗体)が産生される。・HIT抗体は血小板、単球などを活性化させてトロンビンの過剰産生を...
救急

【小児科医blog:救急, 外傷, SCAT5】頭部外傷について(+Child SCAT5)

総論・子供の外相のうち、頭部・顔面の外傷が占める割合は成人よりも割合が高い。・これは、子供では体全体に占める頭部の割合が大きく、重心が高いため転倒すると頭部をぶつけやすいためである。・こどもの頭部外傷では、外傷性脳損傷を伴う確率は約1%くら...
アレルギー

【小児科医blog:アレルギー, ER】ハチ毒アレルギーについて

総論・ハチ毒アレルゲンに暴露されることで感作が成立し、数週間程度で一部の人にアレルゲンに対する特異的IgE抗体が賛成される。・同アレルゲンに暴露され、抗原抗体反応が惹起されると、マスト細胞からヒスタミン、血小板活性化因子(PAF: plat...
救急

【小児科医blog:電解質, 輸液, 内服】低リン(P)血症について

・低リン血症とは、血液中のリン濃度が非常に低い状態をいいます。分類・低リン血症は、急性と慢性に分類されます。急性低リン血症・特定の病気から回復する際に体は大量のリンを消費するため、以下のような病態から回復する際に急性低リン血症が発生する可能...
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