感染症 | ゆるっと小児科医ブログ

感染症

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感染症

【小児科医blog:コッホ現象とは?】BCGワクチン接種前に知っておきたい注意点

はじめに・まず、コッホ現象の定義を確認しましょう。コッホ現象とは、BCGワクチンを接種した際に、その小児が『すでに結核菌に感染している(感作されている)』場合に生じる、早期かつ強烈な局所反応を指します。BCG skin reaction i...
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【小児科医blog:感染症】急性副鼻腔炎・慢性副鼻腔炎について:2025年版 診断と治療

急性副鼻腔炎 (ABRS): 診断と鑑別・抗菌薬の適正使用は、正確な診断から始まります。ここでは、無害なウイルス性上気道炎(URI)から、治療対象となる細菌性ABRSをいかに臨床的に鑑別するかに焦点を当てます。基礎知識:解剖学的特異性・小児...
感染症

【2025年最新版】点鼻インフルエンザワクチン・フルミスト(LAIV)は不活化ワクチンを超えるか?:有効性・安全性・免疫機序

小児科の臨床現場において、インフルエンザワクチンのシーズンは大忙しな日々ではないでしょうか。特に、注射の痛みを極度に恐れるお子さんへの対応は、なかなかに骨の折れる仕事です。この長年の課題に対し、2023年3月27日、日本国内で待望の選択肢が...
感染症

【小児科医Blog】小児腸管出血性大腸菌(EHEC)感染症の最新知見:HUS予防から治療、長期予後まで

はじめに:小児の血便・小児科の日常診療において、血便を主訴に来院する子どもは決して珍しくありません。その多くは一過性の感染性腸炎で自然軽快しますが、中には重篤な合併症である溶血性尿毒症症候群(Hemolytic Uremic Syndrom...
感染症

【小児科医blog:感染症】インフルエンザについて(記事更新:2025.10)

2025年の日本におけるインフルエンザ流行は、例年のピーク時期である1~2月に加え、近年は流行開始の前倒し傾向が目立ちます。南半球(オーストラリア)の今シーズンの大規模流行や、日本国内でも9月下旬より流行をきたしています。●参考:国立健康危...
感染症

【小児科医blog:感染症】小児の真菌感染症治療|現場で役立つ抗真菌薬の使い分け

【はじめに―小児真菌感染症と抗真菌薬の重要性】・小児科臨床において深在性真菌感染症は免疫不全児や新生児、化学療法中の小児患者などで特に問題となっています。・抗真菌薬の選択は症例ごとのリスク評価・感染部位・真菌種と薬剤感受性に基づく個別対応が...
感染症

【小児科医blog:感染症, 皮膚】伝染性軟属腫(Molluscum Contagiosum, MC)について

伝染性軟属腫とは—定義とウイルス学的特徴・伝染性軟属腫(Molluscum Contagiosum, MC)は、伝染性軟属腫ウイルス(MCV)による皮膚の良性ウイルス感染症です。・MCVはポックスウイルス科に属し、主に小児の体幹、臀部、外陰...
感染症

【小児科医blog:薬剤】抗菌薬の基礎 (Basics of Antibiotics)

総論・今回は、小児の抗菌薬について、代表的な各薬剤の特徴についてをまとめていきたいと思います。・それぞれの得意とする細菌について、注意すべき副作用についてをまとめます。・まずは、小児科における(成人への抗菌薬使用とは異なる) 注意点について...
免疫

【小児科医Blog:免疫】原発性免疫不全症(PID)について

総論・原発性免疫不全症(primary immunodeficiency Disorders: PID)は、免疫系の機能不全により感染症に対する感受性が増す疾患群である。疾患の多様性・PIDには400以上の異なる疾患が含まれ、それぞれが異な...
感染症

【小児科医Blog:感染症】百日咳(pertussis)について

総論・百日咳(Pertussis)は、Bordetella pertussisという細菌の飛沫感染、および接触感染によって引き起こされる急性呼吸器感染症です。感染症法では第5類感染症全数把握対象疾患に分類されています。・この病気は非常に感染...
感染症

【小児科医Blog:感染症】麻疹(measles)について

総論・麻疹(日本では通称「はしか」と呼ばれることが多い)は、麻疹ウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症です。・発熱、発疹、カタル症状を主症状とします。・麻疹ウイルスは、パラミクソウイルス科モルビリウイルス属に属するマイナス鎖の1本鎖...
感染症

【小児科医blog:感染症】先天性風疹症候群(Congenital Rubella Syndrome, CRS)について

総論・先天性風疹症候群(Congenital Rubella Syndrome, CRS)は、妊娠中に母親が風疹ウイルスに感染することで胎児に影響を及ぼす疾患です。・特に妊娠初期(12週以内)の感染は、胎児の発育に重大な影響を与えるリスクが...
感染症

【小児科医blog:感染症】伝染性紅斑(りんご病)について

・伝染性紅斑(でんせんせいこうはん)は、主に小児がかかるウイルス性疾患で、「リンゴ病」としても知られています。・今回は、伝染性紅斑を疑う所見、症状の経過、どれくらいで登園・登校できるようになるか、についてをまとめます。総論・ヒトパルボウイル...
免疫

【小児科医Blog】リウマチ熱(RF: Rheumatic Fever)について

総論・リウマチ熱(Rheumatic Fever, RF)は、A群溶血性レンサ球菌(Group A Streptococcus, GAS)による咽頭炎(いわゆる「のどの感染」)に続いて発生する非化膿性の炎症性疾患です。・この疾患は、免疫系が...
感染症

【小児科医Blog:感染症】ベイフォータス(一般名:ニルセビマブ)について

だんだんと寒く、感染症の季節の足音がしてきましたね。その代表の一つがRSウイルスという下気道感染を引き起こすウイルスです。感染によるリスクの高い子どもたちには、従来シナジスという抗体製剤が使用されていましたが、最近ではベイフォータスという新...
呼吸器

【小児科医Blog:呼吸器, 感染症】クループ症候群について

定義・主に乳幼児に発症する上気道感染症で、喉頭・気管・気管支の炎症と浮腫を特徴とする。・この疾患は、特徴的な「犬吠様」咳嗽、嗄声、吸気性喘鳴、および呼吸困難を引き起こす。・ジフテリア菌による急性声門下喉頭炎を真性クループ、ジフテリア菌以外の...
呼吸器

【小児科医blog:感染症】マイコプラズマ感染症について

総論・ヒトに感染するマイコプラズマとしては、Mycoplasma pneumoniae, Mycoplasma hominis, Ureaplasma urealyticumの3種が知られている。・ウレアプラズマは、母体からの垂直感染により...
小児

【小児科医blog:感染症】伝染性単核球症(IM)について

Chief Complaint午後のとある小児科外来...。小学校低学年くらいまでは良く風邪をひいていたが、それ以降元気であまり見ていなかったかかりつけのお子さんが久しぶりに受診。15歳、女児。BT38.5℃咽頭発赤。頸部リンパ節腫大あり。...
感染症

【小児科医Blog:薬剤, 感染症】小児のステロイド・免疫抑制薬について

総論・免疫抑制薬を投与中の患者の感染症診療では、背景疾患を整理することが重要である。年齢や基礎疾患、免疫抑制薬投与の理由、使用している薬剤の種類や量、予防的抗菌薬投与の有無、医療デバイスの使用などである。・免疫抑制薬の使用により、通常の患者...
感染症

【小児科医Blog:感染症】アスペルギルス症について

アスペルギルスの特徴・アスペルギルスは環境中に幅広く存在する真菌である。・約185の菌腫が含まれるが、ヒトにといて病原性を有するものの大半は、A. fumigatus, A. flavus, A. niger, A. nidulans・ヒト...
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