神経 | ゆるっと小児科医ブログ

神経

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神経

【小児科医blog:神経】神経線維腫症1型(Neurofibromatosis type 1:NF1)について

総論・神経線維腫症1型(Neurofibromatosis type 1、以下NF1)は、遺伝性の神経皮膚症候群であり、全身に多様な影響を及ぼす疾患です。・NF1は常染色体優性遺伝により発症し、主に皮膚、神経系、骨格系に異常をもたらします。...
放射線

【小児科医Blog:神経,放射線】小児中枢神経領域での画像診断+α

今回は、小児神経領域における、画像所見診断の+α的な内容をまとめていきます。知っておくと、いつか役立つかも?脳の成長髄鞘化の過程:Myelination process・新生児の脳は、まだ脳神経が未成熟な状態です。・つまり、髄鞘化が不十分な...
神経

【小児科医Blog】顔面神経麻痺(facial nerve paralysis)について:原因、症状、治療法のまとめ

総論・顔面神経麻痺は、顔面筋を支配する第VII脳神経(顔面神経)の機能障害によって生じる病態です。・顔の片側または両側が動かなくなり、笑ったり目を閉じたりする動作が困難になります。・小児では成人と異なる原因や特徴があるため、特に注意が必要で...
神経

【小児科医Blog:神経】水頭症(hydrocephalus)について

総論①髄液の通過障害、②髄液の吸収障害、③髄液産生亢進をきたす種々の基礎疾患により、脳室拡大を生じる病態を水頭症という。原因・水頭症は、先天性と後天性に分類される。先天性水頭症・先天性水頭症には、Monro孔や中脳水道狭窄に伴うものがある・...
神経

【小児科医Blog:神経】難治頻回部分発作重積型急性脳炎(AERRPS)について

・難治頻回部分発作重積型急性脳炎(AERRPS: Acute Encephalitis with Refractory, Repetitive Partial Seizures)は、極めて稀かつ深刻な小児の神経疾患です。・本疾患は、原因不明...
神経

【小児科医blog:神経】急性散在性脳脊髄炎(ADEM)について

定義・急性散在性脳脊髄炎(acute disseminated encephalomyelitis:ADEM)は、急性〜亜急性に中枢神経症状が発症します。炎症性脱髄を病因とする疾患です。・行動変化や意識の変容を主体とする脳症症状を伴います。...
神経

【小児科医Blog:神経】自己免疫性脳炎(抗NMDA受容体脳炎)について

総論・自己免疫性脳炎は、自己の脳組織に対して免疫による炎症が起こっている病態です。現在、8種類以上の自己抗体介在性の脳炎/脳症が知られています(NMDAR抗体、MOG抗体、LGI1抗体、Caspr2抗体、GABAbR抗体、AMPAR抗体、G...
神経

【小児科医blog:神経】ギランバレー症候群(GBS)について

総論・ギランバレー症候群(Guillain-Barré Syndrome, GBS)は、急性の自己免疫疾患で、末梢神経を攻撃することによって筋力低下や麻痺を引き起こします。自己免疫性の運動優位の多発神経根炎です。・下肢の筋力低下から発症し、...
神経

【小児科医Blog:神経】乳幼児期のミオクロニーてんかん

総論・ミオクローヌスは、顔面、体幹、四肢などに認める100mm秒以下の短い不随意の筋攣縮である・単独の筋群や特定のグループの筋群に生じ、片側性のものや両側性のものがあり、頻度としては単発のものや連続するものがある。・てんかんに関しては、発作...
神経

【小児科医blog:神経】胃腸炎関連けいれん

診断基準・明確な基準はないが、以下の基準を満たす場合、胃腸炎関連けいれんと診断される以下のすべてを満たすA. 胃腸炎症状が先行するB. 無〜低熱性けいれん(少なくとも1回は38度未満でけいれんが起こっている)C. 重度の脱水や低血糖、電解質...
神経

【小児科医blog:神経】緊張型頭痛について

Intro・原因はいわゆる末梢性であり、首や肩の筋肉の緊張により生じる頭痛・一方、慢性緊張型頭痛では末梢性というより、三叉神経に関連した中枢性の痛みとされる・片頭痛に比べると、日常生活に及ぼすほど強い痛みではないことも多いが、持続的に続く場...
神経

【小児科医blog:神経】小児の片頭痛について

Intro・脳血管の拡張により三叉神経が刺激され、痛みが生じると言われている。・頭痛が月に15日以上、3ヶ月を超えて起こり、少なくとも月に8日の頭痛は片頭痛の特徴を持つものは慢性片頭痛という。診断基準・前兆がある(14-30%)、前兆がない...
PICU

【小児科医blog;PICU, 救急, 神経, 感染症】インフルエンザ脳症について

特徴・急激な全身炎症で始まり、脳浮腫・多臓器不全に至る経過から、主な病態は「サイトカインストームによる急激な多臓器障害」である。・発熱から神経症状発現までの時間が非常に短く、24時間以内に30%、48時間以内に70%が発症する。・一般的な臨...
救急

【小児科医blog:神経, 救急】頭蓋内圧亢進症について

症状・意識レベル低下・第3脳神経麻痺(瞳孔散大・不同、対光反射鈍麻)・呼吸パターンの異常・高血圧、徐脈・異常な運動反射・大泉門膨隆、頭蓋骨縫合線の離開・頭位拡大・乳頭浮腫・第6脳神経麻痺診断・頭蓋内圧20 mmHg以上・意識レベル:GCS8...
神経

【小児科医blog:神経】急性散在性脳脊髄炎(ADEM)について

総論・急性散在性脳脊髄炎(ADEM: acute disseminated encephalomyelitis)は、感染に伴う自己免疫機序が原因とされているが、詳細は不明である。・5-10歳前後の小児に好発する(平均発病年齢5.5歳)。・英...
救急

【小児科医blog:神経】急性脳症の病態と治療

急性脳症の病態は、主に3つに分類される。・代謝異常(ミトコンドリアのエネルギー産生異常)・全身性炎症(サイトカイン・ストーム)・興奮毒性(痙攣重積)以下に3つの病態ごとに特徴的な疾患と治療をまとめる。代謝異常・ミトコンドリアエネルギー産生異...
新生児

【小児科医blog:新生児, 神経】脳室周囲白質軟化症(PVL)について

総論・脳室周囲白質軟化症(PVL: periventricular leukomalacia)は、未熟児の低酸素性虚血性脳症(HIE)でみられる白質障害の代表的一型です。HIEについては以前のブログ記事参照です↓ 概念①早産児の脳室周囲白質...
検査

【小児科医blog:神経, MRI】脳炎/脳症の画像所見

急性脳症の総論的内容や具体的治療法については以前ブログ記事にまとめています。今回は、より具体的な検査について、主にMRI検査所見をまとめます。下記ブログ記事まとめ↓急性壊死性脳症(ANE:acute necrotizing encephal...
救急

【小児科医blog:神経, 痙攣, PICU, ER】小児急性脳症の治療について

・今回は、急性脳症の治療方法についてまとめます。・以前、小児の脳炎・脳症についてブログに記載したので、下記に示します。脳症の分類などについてまとめています。治療総論・原因が不明の場合、主に高サイトカイン血症が発症のベースにあると想定した治療...
発達

【小児科医blog:神経, けいれん, てんかん】後期乳児期(生後3-12ヶ月)のけいれん発作

総論・乳児期は発達上の変化がめざましく、けいれんが起きやすくなる年齢である。・脳が未熟であるため、発作は年長児に比べ非典型的である。・乳児期の主なてんかんには、難治性ではWest症候群、Dravet症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)、他...
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