循環器 | ゆるっと小児科医ブログ

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【小児科医blog:循環器】起立性調節障害(orthostatic dysregulation: OD)について

orthostatic dysregulation(以下ODと略称)総論・たちくらみ、失神、朝起き不良、倦怠感、動悸、頭痛などの症状を伴い、思春期に好発する自律神経機能不全の一つ。・過去には思春期の一時的な生理的変化であり身体的、社会的に予...
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【小児科医向け 2025年版ガイドライン対応】知っておきたい学校心臓検診〜突然死予防のために〜

はじめになぜ今、学校心臓検診の最新情報が必要なのでしょうか?・小児科医の皆様、そして学校検診に携わる全ての医療従事者の皆様。日々の診療や検診業務、誠にお疲れ様です。学校心臓検診は、日本の公衆衛生における成功事例の一つとして、長年にわたり児童...
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【小児科医blog:循環器】心室期外収縮(premature ventricular contraction:PVC)について

総論・心室期外収縮 (premature ventricular contraction: PVC) は、学校検診で最も多く同定される心電図異常の1つです。・多くの場合は無症状で、学校検診で指摘されることが多いです。ほとんどは良性で運動制限...
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【2025年版】学校心臓検診ガイドライン徹底解説!小児科医が語る変更点と臨床での注意点

はじめに・本日は、私たち小児科医にとって非常に重要な「学校心臓検診」の最新ガイドライン、2025年版の改訂ポイントについて詳しく解説していきたいと思います。→下記リンクから、日本循環器学会HPで最新版のPDFをダウンロードできます!・今回の...
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【小児科医Blog:循環器】完全房室ブロック(CAVB)について

完全房室ブロック(Complete Atrioventricular Block, CAVB)は、心臓の電気信号が心房から心室に伝わらなくなる重篤な不整脈です。本記事では、小児科医としての視点から、最新の研究を基にその原因、症状、診断、治療...
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【小児科医Blog:循環器】心タンポナーデについて

総論・心タンポナーデは、心嚢(心膜腔)に液体(血液や滲出液)が急速に貯留し、心臓の拡張が制限されることで血液循環が障害される(LOSに陥った状態)、緊急疾患です。・この状態では心拍出量が低下し、ショックや死に至る可能性があります。特に小児で...
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【小児科医Blog:循環器】Pacemaker(ペースメーカー)について

はじめに・小児における不整脈、特に先天性完全房室ブロック(Congenital Complete Heart Block, CCHB)や重度の徐脈などでは、心臓の電気信号が正常に伝わらない場合、ペースメーカーによる恒久的な心拍管理が必要とな...
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【小児科医blog:循環器, 心電図】QT延長症候群(LQTS)について

総論・QT延長症候群(Long QT Syndrome, LQTS)は、心臓の電気的活動に異常が生じ、心拍リズムが乱れることで、致命的な不整脈や突然死のリスクが高まる疾患です。・LQTSは、心電図(ECG)で確認される「QT間隔」が通常より...
PICU

【小児科医Blog:循環器】拡張型心筋症(DCM)について

総論(定義・病態)・拡張型心筋症(Dilated Cardiomyopathy, DCM)は、心臓の左心室(または両心室)が異常に拡大し、収縮機能が低下する疾患です。・全身に十分な血液を送り出す能力が低下し、最終的には心不全に至ることがあり...
PICU

【小児科医Blog:循環器, PICU】小児の心不全について

定義・疫学・小児心不全は、心臓が組織の代謝需要を満たすのに十分な血液を送り出せない、または異常に高い充満圧でのみ血液を送り出せる状態と定義されます。小児心不全の発生率:年間10万人あたり0.87-7.4例1歳未満の乳児が全体の約50%を占め...
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【小児科医Blog:循環器】肥大型心筋症(HCM)

総論・肥大型心筋症(HCM)は、心筋の異常な肥厚を特徴とする遺伝性心疾患です。・今回は、HCMについて、疫学、症状、診断、治療などをまとめていきます。疫学と遺伝学・HCMの有病率は一般人口の約1/200〜1/500と推定されていますが、無症...
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【小児科医Blog:循環器,感染症】感染性心内膜炎について

総論・感染性心内膜炎(IE:Infectious endocarditis)は、小児科領域において診断・治療に高度な専門性を要する重要疾患です。・IEは、心内膜、弁膜や大血管内膜、あるいはこれに関連した組織が感染を受け、細菌集族と含む疣腫(...
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【小児科医blog:循環器, 新生児, エコー】心房中隔欠損症(ASD)について

病因・発症機序・心房中隔は、まず一次中隔が形成され伸展して、増生した心内膜床と接着して一次孔が閉鎖される。続いて一次中隔の上部に二次孔が開口し、心房上部の一次中隔の右側に二次中隔が形成される。・この二次中隔と一次中隔のフラップからなる斜めの...
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【小児科医blog:循環器】川崎病について

川崎病についてまとめます。(追記:2025/3 再発率・疫学などについても追記しました。)※詳しい診断等のプロセスは下記の書籍など参考に。川崎病診断の手引きガイドブック2020 価格:3080円(税込、送料無料) (2023/2/4時点)楽...
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【小児科医Blog:循環器】総肺静脈還流異常症(TAPVC):知っておくべき重要ポイント

定義と分類・TAPVCは、4本の肺静脈が左房ではなく体静脈系、あるいは右房に還流する先天性心疾患です。解剖学的位置により以下の4型に分類されます。●Darling分類:異常結合部による分類Ⅰ:上心臓型 (45-50%)静脈の還流部位は、a(...
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【小児科医Blog;循環器】総動脈幹遺残症について

今回は、総動脈幹遺残症(Persistent truncus arteriosus)という稀ですが重要な先天性心疾患についてまとめます。定義と発生頻度・総動脈幹遺残症は、胎生期の動脈幹中隔形成不全により、大動脈と肺動脈が分離せず、1本の大血...
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【小児科医Blog:循環器】三尖弁閉鎖症(TA)について

総論・三尖弁閉鎖症(tricuspid atresia: TA)は、心臓の右心房と右心室をつなぐ三尖弁が閉鎖しているか、形成不全である先天性心疾患です。・この疾患では、右房と右室の交通がないため右心室が十分に発達せず、右室は低形成となり、正...
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【小児科医Blog:循環器】(完全or修正)大血管転位について

完全大血管転位(TGA)総論・完全大血管転位(transposition of great arterics: TGA)は、右房に連結した解剖学的右室から大動脈が、左房に連結した解剖学的左室から肺動脈が起始する疾患である。・解剖学的右室、左...
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【小児科Blog:循環器】心膜切開後症候群(PPS)について

総論・心膜切開後症候群(PPS:Post pericardiotomy syndrome)は、心臓外科術後・心膜を切開する手技の後に発症する可能性のある合併症の一つである炎症性疾患です。・心膜切開後の数日から数週間以内に発症することが多く、...
先天異常・染色体異常

【小児科医Blog:循環器】内臓錯位症候群(heterotaxy syndrome)について

総論・胸腹部臓器の左右軸に異常を生じる疾患の総称である。・6000-20000出生に1人の発生頻度と言われている。・従来は無脾/多脾症候群と呼ばれていた概念ではあるが、それぞれ右側心房相同(right atrial isomerism: R...
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