【小児科blog:新生児, 呼吸器】気胸, エアリーク症候群(空気漏出症候群)について | ゆるっと小児科医ブログ
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【小児科blog:新生児, 呼吸器】気胸, エアリーク症候群(空気漏出症候群)について

呼吸器

総論

・肺エアリークは、エアトラッピングや不均等なガス分布により肺が過膨張して破綻し、エアが肺胞から肺胞外のスペースへ漏出することにより生じる。

・エアの漏出がどの部位に起こりスペースができるかによって、気胸、縦隔気腫、間質性肺気腫、心嚢気腫に分類される。

・肺エアリークは新生児期で最も生じやすく、成人では自然気胸や外傷性、悪性腫瘍によるものなど個々の自然概念であるのに対して、新生児期にはエアリーク症候群という用語が用いられ、一連の疾患として認識される。

・これは特に出生直後の肺胞はコンプライアンスが悪く、第一啼泣や蘇生、その後の呼吸障害に伴い高い気道内圧がかかることと関連している。

危険因子

・素因のない児でもエアリークは1-2%で発症するが、早産児では発症率は6%に上昇する。

・また、RDS、胎便吸引症候群、肺低形成、肺炎、新生児一過性多呼吸なども危険因子。

気胸

pneumothorax

病態

・肺間質に流出したエアが胸膜を破綻し、臓側胸膜と壁側胸膜の間のスペースに貯留した状態。

症状・身体所所見

・小さな気胸は無症状だが、症候性の場合は多呼吸、呻吟、蒼白、チアノーゼといった努力呼吸が認められる。

・身体所見として患側が拡大するような胸郭の左右差、患側の呼吸音減弱、心拍聴取部位の健側へのシフトがみられる。

・緊張性気胸では、胸腔内圧の上昇による静脈還流低下のため、心拍出低下、低血圧、徐脈、低酸素血症を引き起こす。

診断

・説明のつかない酸素化不良、換気状況の悪化、循環動態の悪化を伴う人工呼吸管理下の児では、どの新生児においても念頭におくべき。

・特徴的な所見は、臓側胸膜にそって胸膜腔に沿って存在するエアリークである。

・通常、児が仰臥位の場合漏出したエアは腹側に貯留し、肺野の透過性は亢進する。

治療

・エアリークが少量である場合や呼吸障害が強くない場合には、注意深いモニタリングのもと経過観察のみで通常は1-2日で改善する。

・気胸に対する高濃度酸素投与はエアリークの吸収を促進するという報告もある。しかし、気胸の改善率は左右されないため、至適なSpO2を目指した酸素投与で十分との報告もある。

・早産児では高濃度酸素投与が未熟児網膜症、慢性肺疾患の危険因子となるため、適切なSpO2を目指して管理を行う。

・人工呼吸管理下では吸気圧、呼気終末陽圧、吸気時間は低めに設定し、適切な換気が保てる範囲で最低の平均気道内圧を目指す。

胸腔ドレーン

・緊張性気胸や人工呼吸器管理下で増悪する気胸に対しては、胸腔ドレーンを留置し持続的にエアを吸引する。

・胸部レントゲンで留置に適した位置を確認後、胸膜腔の腹側に向かって太めの静脈留置針で、圧10-15cmH20で持続吸引する。

・穿刺部位は鎖骨中線上第2-3肋間または前腋窩線上第4−5肋間が選択されることが多い。

・合併症として、横隔膜や縦隔の構造物の損傷、肺損傷、肺出血、心タンポナーデ、横隔神経損傷も起こる場合がある。

・一時的な処置、緊急時の処置として、23-25Gの静脈留置針を用いた胸腔穿刺が洗濯されることもある。

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