小児の診療において多く遭遇する疾患の一つ、気管支炎ですが、なんとなくの診療にならないように、今回まとめてみます。

定義
・発熱、咳嗽、喀痰等の気道感染症症状がある患者で、胸部聴診では副雑音(ラ音)が聴取できるものの、胸部Xpでは明確な異常陰影が認められない場合の臨床的診断。
経過
・気管支炎は3段階のフェーズで経過する。
①前駆期:1-2日間の発熱および上気道症状など
②4-6日間の発熱、全身状態の悪化を伴う咳を認める期間
③1-2週間の喀痰を伴う咳に特徴付けられる回復期
原因微生物
・RSV
・パラインフルエンザウイルス
・M. pneumoniae
・インフルエンザ. etc
鑑別疾患
・異物誤飲
・気管支喘息
・気管軟化症
・繊毛機能異常
・嚢胞線維症
・気管支拡張症
・GER
・嚥下障害
・血管輪
・副鼻腔疾患
・結核
・百日咳. etc
治療
・原則的に抗菌薬は不要で、鎮咳去痰薬の対症療法を行う。ただし、百日咳や肺炎マイコプラズマと診断した場合は、マクロライド系抗菌薬を使用する。
マイコプラズマ、百日咳、肺炎クラミジアを疑う場合
第1選択:エリスロマイシン(EM)、クラリスロマイシン(CAM)、アジスロマイシン(AZM)
第2選択:トスフロキサシン、ミノサイクリン(MINO)
遷延する気管支炎
・ウイルス性気道感染による咳嗽は、ほとんどが2-3週以内に消失するが、一部の疾患では3週以上咳嗽が持続する場合もあり、3週以上続く場合は遷延性咳嗽、8週以上続く場合は慢性咳嗽とされる。
・遷延する咳嗽にはアレルギーや心因性等さまざまな原因があるが、感染性ではマイコプラズマや百日咳、クラミジアが挙げられる。
・また海外において、遷延性細菌性気管支(prontracted bacterial bronchitis, PBB)という概念がある。主に学童期において4週以上長引く湿性咳嗽にて、他の原因が除外された場合、臨床的に診断される。PBBをきたす児には、気道軟化症の合併も認められる。
PBBが疑われる場合の治療
・アモキシシリン・クラブラン酸(AMPC/CVA)
用量:(アモキシシリンとして) 90 mg/kg/day 分2(最大量4g/day)
治療期間:2週間


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