C.C
「お腹が張っていたそうにしてます」
「何年か前に手術をしたことがあって…」
Introduction
今回は、小児の腸閉塞についてまとめます。外科的介入も必要となることのある緊急疾患なので、鑑別では忘れずにいたいですね。
1. 疑わしい徴候
・開腹歴のある患者で腹痛や嘔吐がみられ、排便・排ガスが無い場合。
・拡張腸管による腹部膨満
・聴診上は腸蠕動音の亢進、金属音など(必発ではない)
・腹痛、嘔吐だけでは疑いにくい。感染性胃腸炎では発熱・下痢を伴い、虫垂炎などの汎発性腹膜炎では腹膜刺激症状や高度の炎症反応上昇などがみられる
2. 必要な検査
①単純X線検査
・拡張腸管の有無を素早く評価できる。
・立位では拡張腸管内に液体と空気の両方が存在する場合、液面が観察され(ニボー像)、液体で拡張した消化管を示唆する所見となる。
・一方、立位では腸管が重力で尾側に下垂するので、拡張腸管の分布がわかりにくくなることもある。
②造影CT
・癒着性腸閉塞は通常小腸レベルで起こり、血流障害を呈さない。閉塞起点より肛門側の腸管は虚脱していて、口側の腸管は拡張する。
・狭窄部は典型的には1箇所で、拡張の程度は閉塞部に近いほど強くなる。
・閉塞部に近い拡張腸管内に便様の内容物が見られることがあり、小腸内便徴候(small bowel feces sign)とよばれる。閉塞起点の発見に役立つ。
・少量の反応性腹水が見られることもあるが、大量の場合は絞扼性腸閉塞が疑われる。
・拡張腸管は、確実に拡張部が終わる両端を確認する。狭窄部が複数あり、それらが同一部位に集束している場合はclosed loop obstructionの可能性あり。
3. 治療
手術または保存的加療(腸管の減圧、脱水の補正など)
・概ね50%では保存的加療が成功している。消化管の減圧には胃管による減圧を行う。
・胃管挿入後は、間欠的吸引を行う。腸管拡張が改善するにつれ、挿入時とはチューブの位置やアラインメントが変化する。吸引量が低下しても症状が改善しない場合には、単純X線検査を行い、チューブ屈曲による内腔閉塞がないか確認する。
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