毎日育児お疲れ様です。泣いている赤ちゃんを魔法のようにスッと落ち着かせてくれる「おしゃぶり」。夜泣きの対応や外出先で、どれほど助けられたことでしょう。本当に頼りになる育児の「お助けアイテム」ですよね。
でも、お子さんが1歳、2歳と成長してくると、「そろそろやめさせた方がいいのかな?」「歯並びが悪くなるって本当?」と不安になるパパやママも多いのではないでしょうか。
今回は、小児科医の視点から、おしゃぶりが歯並びに与える影響と、無理なく進められる「自然な卒業」のステップについて分かりやすく解説します!
そもそも、おしゃぶりっていつまで使っていいの?
日本小児歯科学会のガイドラインでは、おしゃぶりの卒業について以下のような目安が示されています。
1歳過ぎ
言葉を覚え、発語が始まる時期です。日中の「常時使用」は少しずつ減らし、いつでも吸えるようなおしゃぶりのホルダーは外すのが望ましいとされています。
2歳半まで
遅くとも、2歳半までには使用を中止することが推奨されています。奥歯(乳臼歯)が生え揃うこの時期を過ぎても使い続けると、噛み合わせへの影響が残りやすくなるからです。
小児科医からのアドバイス :焦る必要はありませんが、「2歳の誕生日を迎えたら、少しずつ卒業に向けて動き出そう」と心づもりをしておくとスムーズです。
要注意!長く続けると歯並びや発育にどんな影響がある?
「なぜ2歳半までにやめるべきなの?」という疑問にお答えします。長く吸い続けることで、お口周りに次のような影響が出やすくなります。
開咬(かいこう)
奥歯をしっかり噛み合わせても、上下の前歯の間に隙間が空いてしまう状態です。前歯で食べ物を噛み切りにくくなったり、空気が漏れて発音が不明瞭(サ行やタ行が言いづらいなど)になったりすることがあります。
上顎前突(出っ歯)
おしゃぶりを吸う力が上の前歯を裏側から前に押し出し、いわゆる「出っ歯」になりやすくなります。
口呼吸の習慣化
おしゃぶりを口にくわえ続けていると、舌が本来の正しい位置(上あごの裏)から下がってしまいます。舌が下がると口が開きやすくなり、虫歯や歯周病、風邪などの感染症リスクを高める「口呼吸」につながります。
小児科医がおすすめする「自然な卒業」4つのステップ
お子さんにとって、おしゃぶりは「安心感のシンボル」です。ある日突然取り上げてしまうと、パニックになってしまうことも。心に寄り添いながら、無理なく進めるステップをご紹介します。
ステップ1:まずは「日中」の使用を減らす
まずは起きている時間の使用から減らしましょう。お子さんがおしゃぶりを欲しがったら、手遊びをしたり、外に散歩に出かけたりして、意識を別の楽しいことに向けさせます。手や口をたくさん使う遊び(おしゃべり、歌、シャボン玉など)を取り入れるのが効果的です。
ステップ2:寝る前の「新しい安心ルール」を作る
最大の難関が「入眠時」です。おしゃぶりの代わりに安心できる「入眠儀式」を見つけましょう。
- お気に入りの毛布(ブランケット)やぬいぐるみを渡す
- ママやパパと手を繋いで寝る
- 背中やトントン、眉間を優しくなでる 「おしゃぶりがなくても安心して眠れるんだ」という経験を少しずつ積ませてあげてください。
ステップ3:言葉がわかるなら「バイバイ」を予告する
2歳前後になり、大人の言葉が理解できるようになってきたら、事前の「予告」がとても大切です。 「〇〇ちゃんも、もうすぐお兄ちゃん(お姉ちゃん)だから、おしゃぶりさんとはバイバイしようね」と数日前から繰り返し伝えます。「おしゃぶりさんに『ありがとう』して、サヨナラしようか」と、子ども自身の意思で手放す儀式をするのもおすすめです。
ステップ4:できたら思いっきり褒める!
おしゃぶりなしで過ごせた時間や、なしで眠れた朝は、「すごいね!お兄ちゃんになったね!」と思いっきり褒め、抱きしめてあげてください。自信がつき、次も頑張ろうという気持ちに繋がります。
卒業に向けて「やってはいけない」NG行動
下記のような行動を行うことは、おしゃぶり卒業の過程で、お子さんにマイナスな一面がありますので、要注意です!
叱りつける・恥をかかせる
「もう赤ちゃんじゃないんだから!」「みっともないよ」という言葉は避けましょう。お子さんの自尊心を傷つけてしまいます。
親の都合で与えたり隠したりする
「今日は泣き止まないから特別」と親の判断でルールを曲げると、お子さんは混乱し、余計におしゃぶりへの執着が強くなってしまいます。一度「バイバイ」を決めたら、親も覚悟を決めることが大切です。
まとめ
おしゃぶりの卒業は、お子さんにとって初めての「大きな試練」かもしれません。数日は大泣きして寝付けない夜が続くこともありますが、子どもは必ず新しい環境に適応する力を持っています。
親御さんも数日は寝不足になる覚悟が必要ですが、「これも成長の証!」と捉えて、ゆったりとした気持ちで見守ってあげてくださいね。
もし4歳を過ぎてもどうしても手放せない場合や、強いストレスを感じている様子があれば、一人で抱え込まずにかかりつけの小児科医や小児歯科医に相談してください。


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