こんにちは!小児科医で、自身も子育てに奮闘中の小児科医りんごです!
日々の子育て、本当にお疲れ様です!
トイトレ(トイレトレーニング)、進んでいますか? 我が家もトイトレ真っ最中です。
「オシッコはトイレでできるようになったのに、ウンチだけはトイトレが進まなくて…。」
これ、本当に「トイトレあるある」ですよね。
親としては「あと少しなのに!」とヤキモキしてしまう気持ち、痛いほど分かります。
しかし、ここで無理強いをしてしまうと、「便秘の悪化」というさらに厄介なトラブルを引き起こしかねません。
今回は、小児科医の視点から「なぜウンチだけオムツなのか」という原因を紐解き、便秘を悪化させずにトイレへ誘導するコツをステップアップ方式で詳しく解説します!
1. なぜ「ウンチだけオムツ」じゃないとできないの?
子どもがウンチの時だけオムツを要求するのには、ちゃんとした理由があります。決してワガママではありません。
姿勢の安心感と踏ん張りやすさ
- 赤ちゃんは今までずっと、立ったまま、あるいは部屋の隅でしゃがんでオムツの中にウンチをしてきました。その「いつもの姿勢」が一番踏ん張りやすいのです。
- 大人用の洋式トイレは、子どもにとっては穴が大きく、足も宙ぶらりんになりがちです。足の裏がしっかり床(または踏み台)についていないと、うまく腹圧(ウンチを押し出す力)をかけることができません。
恐怖心や不安感
- ウンチが「ポチャン」と水に落ちる音や、水が跳ね返ってくる感覚を怖がる子は非常に多いです。
- 「自分の体の一部が下に落ちていってしまう」という、恐怖を抱く子もいます。
オムツの包み込まれる感覚がない
- お尻がオムツにピタッと包まれている安心感がないと、リラックスして排便できないこともあります。
2. 一番怖いのは「便秘の悪循環」
ここで一番気をつけたいのが、「トイレでウンチさせなきゃ!」と焦るあまり、子どもがウンチを我慢してしまうことです。
- トイレを強要されるのが嫌で、便意を我慢する。
- 腸内にウンチが長く留まり、水分が吸収されてカチカチに硬くなる。
- いざ出す時に、痛い!お尻が切れて血が出る!
- 「ウンチ=痛くて怖いもの」になり、さらに我慢するようになる…。
これが「便秘の悪循環」です。
トイトレの完了よりも、「毎日痛がらずに、スムーズにウンチを出せること」の方が100倍大切です。オムツでならスムーズに出せるのであれば、焦ってオムツを取り上げる必要はありません。
3. 便秘を悪化させない!トイレ誘導の4つのステップ
では、どのように少しずつトイレに慣らしていけば良いのでしょうか。
ポイントは「トイレの環境調整」と「ちょっとずつ慣らすこと」です。
焦らず、お子さんのペースに合わせて進めましょう。
Step 1:トイレ環境を「踏ん張りやすく・安心できる」ように整える
まずは、物理的な環境整備です。ここが一番重要かもしれません。
足台(踏み台)の設置
- 便座に座った時、足の裏がピタッと台につくことが絶対条件です。膝がお尻より少し高くなる「ロダンの考える人のような前傾姿勢」が、最も直腸がまっすぐになり、スムーズにウンチが出る姿勢です。
トイレを楽しい空間に
- 好きなキャラクターのポスターを貼ったり、「トイレに行けたねシール」を用意したりして、「トイレ=怖い場所」というイメージを払拭しましょう。
水ハネ対策
- 便器の水たまりにトイレットペーパーを1〜2枚敷いておくと、ポチャンという音や水ハネを防ぐことができます。
Step 2:オムツでウンチをする「場所」をトイレに近づける
環境が整ったら、まずは「オムツを履いたまま」でOKなので、ウンチをする場所を少しずつトイレに移動させます。
最初はリビングの隅 → 次は廊下 → 次はトイレのドアの前 → 最終的に「トイレの個室の中」でオムツにウンチができるように誘導します。
「ウンチしたくなったら、トイレのお部屋に行ってみようか」と優しく誘ってみてください。
Step 3:オムツを履いたまま、便座に座ってみる
トイレの空間でウンチができるようになったら、次は「姿勢」の変更です。
- オムツを履いたまま、補助便座に座らせてウンチをさせてみます。
- 「オムツ履いてていいから、ここに座って足を踏ん張ってみよう!」と声をかけます。
- これでできたら、めちゃくちゃ褒めてあげてください!「座ってウンチできた!」という自信がつきます。
Step 4:オムツに細工をする(最終段階)
便座に座ってオムツにウンチができるようになったら、いよいよオムツを外す準備です。ここからはお子さんの性格に合わせて選びましょう。
方法A:オムツのお尻部分に穴を開ける
- オムツの包まれる安心感は残しつつ、ウンチはそのまま便器に落ちるように、オムツのお尻部分をハサミで丸く切り抜いて履かせます(※切り口で肌を傷つけないよう注意)。徐々に穴を大きくしていきます。
方法B:お尻の下にオムツを敷く
- オムツを脱いで便座に座り、お尻と便座の間にオムツを挟む(または広げて敷く)ことで、安心感を与えます。
4. おわりに:焦らないことが最大の近道
いかがでしたか? 「ウンチだけオムツ」問題は、時間が解決してくれることがほとんどです。
もし、トイトレの途中で「ウンチがコロコロ・カチカチになっている」「ウンチの時に痛がって泣く」「血が混じる」「数日出ないのが当たり前になっている」といったサインが見られたら、それはトイトレを一旦お休みして、便秘の治療を優先するサインです。
ためらわずに、お近くの小児科に相談して、お薬(便を柔らかくするお薬など)の力を借りてくださいね。
お子さんのペースを信じて、ゆったりとした気持ちで見守ってあげましょう!応援しています!


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