私含め、小児科医達が、Xで発信している
「#小児科はいいぞ」 「#小児科外来あるある」
この2つのハッシュタグには、単なるネタ投稿以上の意味があります。
毎日バタバタで、感染症シーズンには待合室が戦場みたいになることもある小児科外来。 それでも、小児科医という仕事には、他の診療科にはない独特の温かさと、人間くささがあります。
今日は、その魅力を少しまとめてみます。
- #小児科はいいぞ
- 子どもは、今を全力で生きている
- 小児科は「未来」を診る仕事
- 過去投稿まとめ
- ①ちびっこアシスタント
- ②アンパンマンスクラブ
- ③診察室では元気
- ④うんちを持ってきて??
- ⑤最後はバイバイ
- ⑥最高の仕事
- ⑦こだまでしょうか…?
- ⑧ここからが本番だ…。
- ⑨シール価値暴落
- ⑩全員で合唱
- ⑪秘密のプリン
- ⑫親の第六感
- ⑬流れ弾
- ⑭現場は教科書を超えてくる
- ⑮言葉の力
- ⑯キャラものボールペン様…。
- ⑰プリンセスのドレス
- ⑱小児科医もただの親
- ⑲左右別々の靴下
- ⑳今日も泣かれました
- ㉑最高の通訳
- ㉒将来有望な少年
- ㉓かくれんぼ
- ㉔今日からばらぐみ
- ㉕小さくて大きな成長
- ㉖まだ貼ってるの?
- ㉗くすぐったがり
- ㉘診察室への密輸
- ㉙大事なものは大事にするよ
- ㉚これが私のリラクゼーション
- ㉛交渉のプロ
- ㉜行きはやだやだ、帰りは早い
- ㉝パソコンは触らないで
- ㉞怒りの矛先は…。
- ㉟小児科のフラミンゴ
- ㊱地域を守る
- ㊲いつもの居場所に
- ㊳待合室でダンス
- ㊴防衛本能
- ㊵発声練習
- ㊶しんちゃんのほっぺ
- ㊷シュン?
- ㊸ハンター
- ㊹回復
- ㊺実況系Youtuber
- ㊻愛の重ね着
- ㊼地域の未来
- ㊽耳キーンってしちゃうからやめて
- ㊾自由の象徴
- ㊿ピヨピヨサンダル
- 51. 切り替えのはやさ
- 52. プランク
- 53. ありあと
- 54. 一休さん
- 55. 長考
- 56. 赤ちゃんとの会話
- 57. ちょっとやめて
- 58. バナーナ
- 59. 元気な泣き声
- 60. ガッツポーズ
- 61. ほんとうはどこなんだい?
- 62. 吸入器
- 63. 違う、そうじゃない
- 64. 回るイスの引力
- 65. 負けたくないし、みてほしい
- 66. 匂い
- 67. 回復力
- 68. 次からたまの薬で
- 69. ミッション・インポッシブル
- 70. なんでもイヤイヤ
- 71. 誰かまとめて!
#小児科はいいぞ
このタグは、言ってしまえば 「大変だけど、それでも小児科って最高なんだよな」 という感情の結晶です。
小児科は、「子どもだけを診る科」ではありません。
実際には、
- 子どもの病気
- 発達
- 家族関係
- 育児不安
- 生活背景
- 保護者の疲労
- 兄弟関係
- 園や学校での困りごと
…そういう『家庭まるごと』を診る科です。
だからこそ、単に薬を出して終わりではなく、
「先生、あの時相談して良かったです」 「前より笑うようになりました」
そんな言葉をもらえる瞬間があります。
診断がピタッと当たった時の快感とはまた違う、
人生に関われた感覚があるんです。
小児科外来は、毎日が予測不能
一方で、「#小児科外来あるある」は完全に現場のカオス記録帳です。
例えば…
- 診察室に入った瞬間だけ元気になる子
- 家ではぐったりだったのに病院で覚醒する子
- 聴診器を絶対に貸してくれない先生 vs 絶対に触りたい2歳児
- 「お口みようね〜」の瞬間だけ身体能力が急上昇する子
- シール1枚で全てが解決する世界線
…などなど。
小児科外来は、医学と保育園とアスレチックが融合した空間です。
ときどき、 「今、自分は医師なのか、保育士なのか」 分からなくなる瞬間すらあります。
でも、そのドタバタの中に、妙な愛おしさがある。
子どもは、今を全力で生きている
大人はつい、 「周りに迷惑をかけないように」 「ちゃんとしなきゃ」 と考えてしまいます。
でも子どもは違います。
怖い時は全力で泣く。 嬉しい時は全力で笑う。 嫌なものは全力で拒否する。
診察室で泣き叫んでいた子が、帰り際にだけ小さく手を振ってくれる。 あの瞬間、HPがじわっと回復します。
小児科医は毎日、子ども達から 「こども特有の元気エネルギー」 みたいなものを分けてもらっているのかもしれません。
小児科は「未来」を診る仕事
大人の医療は、「失ったものを守る」場面も多いです。
でも小児科は違います。
これから成長していく命を支える科です。
昨日まで話せなかった子が言葉を話し、 NICUにいた赤ちゃんが走り回り、 泣いていた新米パパママが、数年後には余裕の笑顔になっている。
時間そのものが、診療の成果になる。
だから小児科は、未来を見る仕事なんです。
それでもやっぱり、小児科はいいぞ 🍏
もちろん大変です。
感染症ラッシュ。 夜間対応。 不機嫌MAX。 終わらない書類。 そして冬の外来は、もはやイベントボス戦。
でも、
👧「せんせい、またね!」 👦「注射がんばった!」 👶「……(無言でバイバイ)
その全部で、また頑張れてしまう。
だから今日も、小児科医たちは外来で戦っています。
過去投稿まとめ
最後に、私のアカウント「りんご@小児科医」での投稿まとめをどうぞ。
いつか、このハッシュタグの投稿達をまとめた内容が、1冊の書籍になったりしたら…。本好き人間として、小児科医として、これほど嬉しいことはありません。 (出版社の方、連絡待ってます笑)
①ちびっこアシスタント
小児科には時々、ちびっこアシスタントが現れる。
弟くんの診察で、私がペンライトを持とうとすると、 横からお兄ちゃんがサッとペンライトを奪い取り、代わりにボールペンを差し出して
👦「はい、先生!」と渡してくる。
優秀な助手だ。でもそれじゃあない。
②アンパンマンスクラブ
学会ではキメたスーツを着ていても…、外来では30過ぎた大人が、アンパンマンスクラブを着てたりするのが小児科です。
「バイキンマンをやっつけようね〜」とおじさんが本気で微笑む職場が小児科です。
たまに、ちょっと強面の先生が着てたりしても違和感ないのが小児科です。
③診察室では元気
母「昨日の夜はぐったりしてて…熱も高くて…とても心配で…」
私「なるほど、心配でしたね。じゃあちょっと診てみようか」
患児「せんせいーー!!!あのぬいぐるみとってーー!!」
私「……」
母「…家では…家では本当に…」
お母さん、信じてます。これ小児科あるあるなんで。
④うんちを持ってきて??
「変な色のうんちが出たんです!」
私👨⚕️:「どんな色でした?」
ママ:「これです!(カバンからオムツ現物を取り出す)」
素晴らしい。 「写真撮ってきました」より「現物」の方が、ニオイや質感も分かるから診断には100倍助かります。
恥ずかしがらずに出してOKです。
⑤最後はバイバイ
診察中はずっとギャン泣き。
「イヤだ!あっちいく!」と暴れていたのに…。
診察室を出る瞬間、タッチを促すと… 。
涙でぐしゃぐしゃの顔で 「バイバイ…」 とタッチのために手を差し出してくる。
どんなに泣いても、最後にはバイバイはしてくれる謎。
⑥最高の仕事
赤ちゃんを抱っこできる期間って、とても短いんです。
気づいたら大きくなって「もう赤ちゃんじゃない…まだ大きくならないで…」と皆必ず思います。
しかし、小児科医は永遠に赤ちゃんを抱っこし続けることができます。
これがどれだけの幸せか、お分かりだろうか…。
さあ、
⑦こだまでしょうか…?
5歳くらいのお兄ちゃんが予防接種で受診。
注射で泣いてしまいました。 まあ、ここまではよくある光景。
しかし….. 隣にいた妹(0歳)が、共鳴して「ふわーーん!」 と泣きはじめ、
それを聞いた、これから診察の待合室のお子さんが 「こわいよーー!」と泣く声が遠くから聞こえます。
一人が泣くと全員泣く。 こだまでしょうか、いいえ、誰でも。
⑧ここからが本番だ…。
診察室に入って、椅子に座った瞬間。
こども👧:「バイバーイ!」
私:「いや、まだ何もしてない(笑)」
「挨拶すれば帰れる」と思っている子どもたち。
残念ながら、ここからが本番です。
⑨シール価値暴落
最近は子どもたちの間で、シール帳がブームであるとの情報を仕入れた、小児科医である私。
診察後のご褒美シールを、「これは喜ぶぞ」意気揚々と準備しました。
こども「………ポケモンないの?」
君たちの成長と共に、私の持っているシールの価値が暴落していくのが切ない。
⑩全員で合唱
口腔内の診察中の出来事
👨⚕️「お口、あーんできるかな?」
👧「……」 頑なに口を開けてくれないお子さん
お母さんも口を開けながら、 「あーんしたらお家帰れるよー。」
診察室にいる大人全員が、全力で口を開けているが、子どもはしっかり口を閉じたまま。
⑪秘密のプリン
診察の合間に、小さな声で
👧🏻「あのね、きょう、かえったら、プリンたべるの」
と、秘密の報告をしてくれる。
医療とは関係ないけれど、何でもない話をする相手として選んでくれたことがたまらなく嬉しい。
秘密にしておくね。 ママは苦笑いしてたけど。
⑫親の第六感
👩「なんとなく呼吸が早い気がして…」
と駆け込んできたお母さん。
診察すると、喘息発作の初期症状。
私「お母さん、すごい!よく気づきましたね。連れてきて大正解です!」
親の「勘」は、時にどんな名医の診断も超える。
⑬流れ弾
🏥ある日の小児科外来。 採血でギャン泣きした直後。
👧「パパのばかぁぁぁ!!」
パパ👨:「えっ、俺!?」
刺したのはパパではないのに、なぜか付き添いのパパに憎しみの感情が向かう。 パパ、理不尽な流れ弾お疲れ様です。
⑭現場は教科書を超えてくる
小児科専門医の試験のために頭に詰め込んだ、分厚い医学書の知識たち。
しかし、診察室で「もっとイスでぐるぐるしたい….」と泣き崩れる3歳児を泣き止ませる方法は、どの文献にも載っていなかった。
現場は常に教科書を超えてくる。
⑮言葉の力
注射を我慢できた子には、いつもは 「泣かなくて偉いね」と褒めるのですが‥‥。
👨⚕️「我慢してくれてありがとう、助かったよ」 と伝えてみました。
すると、ただ褒められた時より、なんか誇らしげで、鼻息をフンフンさせて嬉しそうに帰っていきました。
言葉の持つ力はすごい。
⑯キャラものボールペン様…。
小児科専門医試験を突破し、分厚い医学書を頭に叩き込んだ私。
しかし、診察室の床で海老反りになりお口の診察に抵抗する2歳児の前では、 認定証よりも、私が持っている 「アンパンマンのボールペン」 の方が圧倒的な権威を持っている。
⑰プリンセスのドレス
GWのお出かけ用で気に入ったのか、全身「エルサ」の完璧なドレスで受診してくる女の子。
「お胸の音聞かせてね」と服をめくるのを、プリンセスのプライドにかけて全力で拒否される。
魔法のドレスは防御力も高い。
ついでに値段も高いから、大事な時用にとっておこうね。
⑱小児科医もただの親
診察室で物を投げ、床に寝転がるイヤイヤ期真っ盛りの2歳児。
「すみません…」と謝るお母さんに、
👨⚕️「うちの娘も2歳で、同じ感じですよ。可愛いけど、最高に疲れますよね」
医者と患者ではなく、親同士の連帯感が生まれる瞬間。
⑲左右別々の靴下
👦慌てて駆け込んできた2歳児の足元。
右足はアンパンマン、左足はトーマス。
朝の親御さんの「とにかく履いてくれれば何でもいい!」という壮絶なバトルが足元から伝わってきます
⑳今日も泣かれました
生まれたばかりの新生児の初回診察。
この小さな赤ちゃんにとって、人生で一番最初に関わる「お医者さん」が私になる。
「病院は怖くない場所だよ」と、彼らに教えてあげなければ!!
……はい、今日も盛大に泣かれました
㉑最高の通訳
まだ小さな弟くんが、宇宙語で何かを叫んでいます。
私が困惑していると、横にいたお姉ちゃんが、
👧『青いシールじゃないといやだ』って」
と冷静に翻訳してくれる。
世界中のどんなAI翻訳より正確です
㉒将来有望な少年
診察中はずっと緊張して一言も喋らなかった3歳の男の子。
帰る時、ドアの前でクルッと振り返り、
無言のまま ペコッと 見事な90度のお辞儀をしてくれた。
その礼儀正しさ、将来有望である。
君は将来良い大人になるぞ、先生が保証する。
㉓かくれんぼ
診察室に入ってきた瞬間、サッとカーテンの裏に隠れる3歳児。
足は丸見えなのに、きっとこちらからは見えてないと思っている。
可愛いので、数秒間は気づかないフリをします。
㉔今日からばらぐみ
私👨⚕️:「今日から何組さんになったの?」
こども:「……? ばらぐみ!(ドヤ顔)」
ママ:「それ昨日までのクラスでしょ!今日からゆり組でしょ!」
4月上旬、子供の脳内アップデートが追いつかず、学年詐称が多発します。
㉕小さくて大きな成長
親御さんが子供に「先生にさようならは?」と促す。
すると、まだ拙い言葉で
👧「てんてー、ばいばい」と呼ばれた時。
もちろん嬉しいのですが、私は見逃していませんよ。
お母さんがそれを聞いて、同じくらいニッコリ笑顔になっているのを。
嬉しいですよね、こどもの成長。
㉖まだ貼ってるの?
3日前に貼ったキャラクターの絆創膏。
端っこが黒く汚れてペラペラ剥がれているのに、
👧「まだピカチュウ剥がさないから!!」
と断固として剥がすのを拒否する。
君の免疫細胞の方が、ピカチュウよりずっと頑張って守ってくれてるよ。
㉗くすぐったがり
腹部の触診。 まだ触ってもいないのに、手が近づいただけで
👦「アハハハ!」と笑って身をよじる。
くすぐったがりの子は、お腹の診察が一番の難関です。
パパッと診察を終えて、笑顔でバイバイです。
㉘診察室への密輸
👨⚕️:「お口あーんしてねー」
大きく開けた口の奥、ほっぺたの裏側に、綺麗に隠された「溶けかけのボーロ」を発見する。
診察室への食べ物の密輸は禁止です。
まあ、先生も喉痛い時とは、時々マスクの下でのど飴をなめたりしてるのですが…。
㉙大事なものは大事にするよ
診察室にお気に入りのピカチュウの人形を握りしめて入ってきた男の子。
警戒心を解くため、
👨⚕️「まずはピカチュウのお胸の音から聞くね〜」 と人形に聴診器を当てる。 ぬいぐるみも人間も大切に扱う。
そうすると、子どもは笑って診察してくれるのです。
㉚これが私のリラクゼーション
診察の終わりに、2歳児が小さな手で架空の何かを「どーぞ」と渡してくれる。 「ありがとう、パクッ」と食べると、キャッキャと笑う。
この10秒間のやり取りで、私の疲労はすべて浄化される。
㉛交渉のプロ
👧🏻「泣かなかったらガチャガチャね!」
とお母さんと約束していた子。
診察中、涙をこらえ、終わった瞬間に
「……がちゃがちゃ、2かい!!」 …要求を釣り上げてくる。 賢い?
㉜行きはやだやだ、帰りは早い
診察前は👦「イヤだ!」と暴れて服を脱ぐのに5分かかったお子さん。
終わった瞬間、「かえる!!」と叫びながら、マッハで自ら袖を通し、靴を履く。
そのやる気、最初から出してほしかった。
行きは駄々っ子、帰りはF1
㉝パソコンは触らないで
🌸春休み突入。
下の子の診察に、健康で元気を持て余した小学生の上の子たちが全員ついてくる。 診察室が一気に修学旅行の部屋と化し、私の声がかき消される。
お母さんの「先生のパソコン触らない!」が診察室のBGMです。
㉞怒りの矛先は…。
採血や点滴で大泣きした直後。
「先生のばかー!」とか、「ママのばかー!」でもなく、
👧🏻「〇〇ちゃんのばかぁぁ!」 と自分叫の名前を叫ぶ子がいる。
怒りの矛先が何故か自分に…。 なぜなのだ….???
㉟小児科のフラミンゴ
なぜか、たまーにいる、体重計に乗る時に片足を上げて「フラミンゴ」のポーズをとる子。
デジタル表示が荒ぶるので「両足つけて!」とお願いする。
なぜ彼らはバランスを取りたがるのか。
㊱地域を守る
4月の小児科外来。 問診票の、学校・保育園の欄が「〇〇保育園」から「〇〇小学校1年」に書き換わっているのを見た時。
医療の枠を超えて、地域の子供たちが一つ階段を登ったことを、地域の大人として嬉しく思う。
㊲いつもの居場所に
👦🏻「じゃあね、またね!」
病気で来るのは嫌だけど、ここが子供たちにとって「安心できるいつもの場所」になれているのなら。
笑顔で手を振って見送れる最高の仕事。
㊳待合室でダンス
待合室で謎のダンスを踊り狂っている子供たち。
どうやら、「TikTok」や「YouTube」などで流行りのダンスらしいです。
診察室のドアを開けると、ピタッと真顔で止まるのが可愛いです。
㊴防衛本能
待合室から呼ばれて、診察室のドアの前に立った瞬間。
👦「あ、もう痛くない!治った!」と見え透いた嘘をつき、全力でUターンして帰ろうとする。
君のその防衛本能、嫌いじゃないよ。
㊵発声練習
私👨⚕️:「お口見せてね。あー、って言って」
おとこのこ:「あー!」 口は1ミリも開けず、声だけが響き渡ります。
発声練習は完璧です。
次はお口を開けてみようか。
㊶しんちゃんのほっぺ
新年度が近づいてきたので、新しい研修医の先生方に小児科リクルートします。
小児科、現実に「リアルクレヨンしんちゃん」みたいなほっぺの赤ちゃんがたくさんいて天国すぎる。
横から見たときの絶妙なカーブ….。 あのほっぺを「ぷにっ」としたい衝動を必死に抑えるのが大変です
㊷シュン?
腹痛で受診した6歳女児。
「お腹は今も痛い?」と聞くと、
👧「なんかね、シュンってして、お腹がグルグルってするの」
小説の一節かと思うような表現力。 ふんふん、グルグルね…..。OK…..
シュン?
㊸ハンター
私が問診票にメモを書いていると….
私のボールペンの上についているキャラクターのマスコットを、子供が真剣な顔でジッと見つめている。
そして隙を突いて、お手々でキャッチ!👶
獲物をとるハンターの目と、素早いキャッチである。
㊹回復
脱水でぐったりして受診した子が、点滴や処置を終えてケロッと元気に走り出す。
まるでポケモンセンターの回復音(テンテンテレレーン♪)が鳴ったかのよう。
子供を回復させて、また元気な世界へ送り出す。
この仕事の最高の醍醐味です。
㊺実況系Youtuber
👨⚕️:「どんな風に痛い?」
こども:「えっとね、ドゥーン!って感じ!」
なんか君はあれだな、Youtuberみたいだね。
チャンネル登録とグッドボタン、よろしくお願いします。
㊻愛の重ね着
おばあちゃんが付き添いで連れてきた日。
肌着、長袖シャツ、ベスト、ダウンジャケット。そして謎の腹巻き。
脱がせても脱がせても本丸にたどり着かない、ロシアのマトリョーシカ状態。 おばあちゃん、孫への愛が服の層に比例しています。
㊼地域の未来
診察室で泣いたり笑ったりしているこの子たちが、10年後、20年後のこの町を支えていく。
小児科医の仕事は、単に病気を治すことじゃない。
「地域の未来」を、少しだけ手伝うことができる仕事。
こんなに夢のある仕事、他にはないと思っています。
㊽耳キーンってしちゃうからやめて
👨⚕️私:「もしもしするよー。大きく息吸ってねー」
こども:「(大きく息を吸って)あのね!きょうね!」
吸い込んだ息は、大声での楽しかったこと報告のためではないんだ…。
お話も良いけど、今は肺の音が聞きたいんだ。
あと先生耳がキーンとする。
㊾自由の象徴
診察前、子どもたちが服を脱いで準備する健診会場。
隙を突いて診察室から待合室へオムツ一丁でダッシュする2歳児。
ママ:「あ!待って!!」
寒さも、なんのその。 オムツ一丁で走る姿は、自由そのものです。
㊿ピヨピヨサンダル
春夏になると現れる、笛付きサンダルの子ども。
診察イヤ!と全力脱走するんだけど 「ピヨッ!ピヨッ!ピヨッ!ピヨッ!」 必死の逃走劇に最高にマヌケなBGMが響き渡る🐣
小児科外来、今日も平和です。
51. 切り替えのはやさ
喘息の発作で苦しそうだった子が、吸入をしてすっかり楽になった後。
「……治った!!」
切り替えの早さと生命力に、いつも勇気をもらっています。
そして、その見慣れたドヤ顔、いいね。
52. プランク
お腹の触診をしようとすると、足の先から頭の先まで、全身をピーンとロックして、お腹に力を込めるお子さん。
お腹を触りたいから力を抜いてほしいのに…。
プランク? プルプルしてるぞ。
53. ありあと
帰り際、お母さんに 👩「ほら、先生にありがとうは?」と言われ、
もじもじしながら、小さーな声で
👧「……ありあと。」
その不器用な一言で、私の今日の疲労は完全にゼロになりました。
54. 一休さん
私👨⚕️:「お口あーんしてね」
口は大きく開けるのに、両手で自分の口を「バッ!」と覆い隠す鉄壁のディフェンス。
開いてるけど見えないよ…。
言われた通り口は開けた。でも見せるとは言っていない。 高度な一休さん理論です。
55. 長考
とある日の小児科外来。
泣き叫んでいたのに、シール箱を出した瞬間にスッと真顔になる。
👦「……アンパンマン……バイキンマン……。」
そして始まる、将棋のタイトル戦ばりの長考。 そろそろ指してもらえるかな?
56. 赤ちゃんとの会話
👶🏻小児科医になりたての頃は、ただ焦っていた赤ちゃんの泣き声。
今なら「あ、これは眠いだけだな」「これはお腹空いてるな」と直感でわかる。
言葉を話せない赤ちゃんと、少しずつ会話できるようになっていく感覚。
57. ちょっとやめて
「じゃあ、体重測るよー」 体重計に乗った瞬間、テンションが上がり、両手を振って激しくジャンプし始める子ども….。
目盛りが「10kg…15kg…8kg…」と大暴れ。
私👨⚕️:「ストップ!ちょっとストップ!」
デジタル体重計の何が彼を興奮させるのか….。
58. バナーナ
私👨⚕️「お口の中を見たいから、なんか声出してー。」
「アップル!バナーナ!!」 最近幼稚園か何かで習ったであろう英語を、ここぞとばかりに白衣のおじさんに披露してくれる。
バナナではなく、バナーナ。 発音、完璧だよ。
59. 元気な泣き声
生まれたばかりの時は 👶「フニャァ…」と弱々しかった泣き声が。
1歳になり「ギャァァァ!!」と診察室に響き渡る大音量に進化した時。 「うるさい」ではなく「肺活量ついたなぁ…。」 と成長を喜べる。
この職業ならではのポジティブ変換です。
60. ガッツポーズ
普段診ているお子さんが受診。
ちょっと別の子の処置の予定があり、診れないことをお母さんに伝えると、 👧 「いつもの先生がいい!」と泣いて譲らない子。
忙しい時はちょっと困るけど、心の中ではガッツポーズをしている。
61. ほんとうはどこなんだい?
私👨⚕️:「どこが痛い?」
「おなか!あとね、あたま!あとはね、おしり!!あとは〜……くつ!!」
靴は痛くないでしょ。
途中から、自分の知っている体の部位を答えるクイズ大会にすり替わっている。 一応、靴も診察しておきました。
62. 吸入器
ゼイゼイした呼吸で受診し、モクモクと煙が出る吸入器 (ネブライザー) を使っている子ども。
嫌がる子が多い中、こなれた様子でマスクを口に当て、スマホ動画に興じる姿が、そこにはあった。
なんか、大物の気配が漂う….👶
63. 違う、そうじゃない
お口の中の診察中。
私👨⚕️「大きく、あーんってできるかな?」
幼稚園児の男の子、手に握っているおもちゃをじーっと見つめた後に…
「……あーん」 と、おもちゃを私の口にめがけて伸ばしてきました。
ちょっと違うね、そうじゃない。
64. 回るイスの引力
小児科の診察室にある丸椅子、あれ絶対に子供を引き寄せる謎の引力あるよね。
1日に1人は必ず、無の表情でひたすら「グルグルグルグル…」って高速スピンさせてる子がいる。
今日も平和です。
65. 負けたくないし、みてほしい
お姉ちゃんの喘息の診察中。
姉:「ゴホッ、ゴホッ」
元気な弟:「……ゴホッ!ゴホッ!!(チラッ)」
弟も負けじと咳をして、私の方を見てアピールしてくる。 お姉ちゃんだけ構われるのが許せない弟心。
66. 匂い
診察室に入ってきた瞬間の匂い。
新生児のミルクの甘い匂い。
口の中を見る時、さっきまで食べてたお菓子の匂い。
たくさんギリギリまで遊んで外来に来た汗の匂い。
小児科には色々な匂いが充満している。
大人の外来にはない、圧倒的な「未来」のエネルギーをもらえる場所。
67. 回復力
嘔気嘔吐でグッタリしていた子が、点滴のため入院 。
翌日ケロッとして 、 「お腹すいた!」 …と大騒ぎしているのを見た時。
大人の内科ではありえない、爆発的な回復力がこどもには備わっていることを再認識する。
あの生命力、見ているこちらも元気を貰えます。
68. 次からたまの薬で
👨⚕️「イチゴ味の粉薬を処方しますねー」
後日….。
「先生、あれイチゴじゃない。苦かった」 子供の味覚はとっても厳しい。 『風味』などでは誤魔化せない….。
でも、それから彼は錠剤を希望するようになりました。大きな成長である。
69. ミッション・インポッシブル
寝た子を、起こさないように待合室まで、まるで不発弾を運ぶかのようにそーっと抱き抱えてくるお父さん。
ミッションインポッシブル。
ごめん、そろそろ診察だ。
70. なんでもイヤイヤ
まだ聴診器を首から外してもいない。
ただ目が合っただけ。
なのに👶「ギャァァァァン!!」と絶叫される。
おじさん、こわくないよ…。
71. 誰かまとめて!
小児科外来では、おばあちゃん・おじいちゃんが子どもを連れてくることもよくあります。
これはとある日のできごと(個人情報のため、一部内容変更あり)。
👵 「この子はね、昨日のお昼に〇〇スーパーで買ったうどんを食べて、そのあとポチ(犬)と遊んでたら…」
と、物語の背景描写が詳しすぎる。
愛故に詳しく、愛故に長く、愛故に止まらないのだ…。
脳内では 「誰かこれを要約してくれ!」と叫ぶ朝1番目の診察。
「先生、次の患者さんまってまーす。」


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