【小児科医Blog:薬剤】ワクチン・予防接種について | ゆるっと小児科医ブログ
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【小児科医Blog:薬剤】ワクチン・予防接種について

小児
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Intro

・予防接種、赤ちゃんはたくさん接種しなければならないものがあり、大変ですよね。生ワクチンだけど、同時接種して良いの?とか、どこに接種すれば良いの?とか、ひよっこ小児科医だった1年目など、戸惑っていたこともよくありました。

・今回は、その時私が勉強していた、予防接種の同時接種、接種方法についてまとめていきます。

同時接種について

・日本小児科学会では、同時接種について下記のような利点をあげています。

同時接種の利点

・各ワクチンの接種率が向上する

・子供たちがワクチンで予防される疾患から早期に守られる

・保護者の経済的、時間的負担が軽減する

・医療者の時間的負担が軽減する

同時接種の注意点

・複数のワクチンを1つのシリンジに混ぜて接種しないこと・

・皮下接種部位の候補場所として、上腕外側ならびに大腿前外側が挙げられる。

・上腕ならびに大腿の同側に近い部位に接種する際、接種部位の局所反応が出た場合に重ならないように、少なくとも2.5cm以上あける。

接種間隔について

・ワクチンを接種する場合、次の予防接種の予約も取っておくことが多いですよね。接種間隔は、どのくらい赤えおくと良いのでしょうか?

不活化ワクチンの場合

・接種後、中6日以上(だいたい1週間以上)の間隔をあけます。

・これは、1週間経過すれば、ワクチンによる反応がほぼなくなるためです。

生ワクチンの場合

・生ワクチン同士の接種は、ウイルス同士の干渉を防止するため、あるいは副反応が起こるかもしれない時期を外すため、中27日以上(いわゆる4週間以上)の間隔をあけて次のワクチンを接種します。

月齢・年齢ごとの接種スケジュール

生後2ヶ月

• 五種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ・Hib) 1回目

• 小児用肺炎球菌 1回目

• B型肝炎 1回目

• ロタウイルス(ロタリックス 1回目/ロタテック 1回目)

生後3ヶ月

• 五種混合ワクチン 2回目

• 小児用肺炎球菌 2回目

• B型肝炎 2回目

• ロタウイルス(ロタリックス 2回目/ロタテック 2回目)

• ヒブワクチン(五種混合に含む場合もあり) 2回目

生後4ヶ月

• 五種混合ワクチン 3回目

• 小児用肺炎球菌 3回目

• ロタテック 3回目(該当者のみ)

生後5〜8ヶ月

• BCG(結核) 通常5ヶ月〜8ヶ月未満で1回接種(4ヶ月健診時に集団接種の自治体も)

生後7〜8ヶ月

• B型肝炎 3回目(1回目から139日以上あける)

1歳〜1歳3ヶ月未満

• 五種混合ワクチン 追加接種

• 小児用肺炎球菌 追加接種

• ヒブワクチン 追加接種

• MR(麻しん・風しん混合) 1期

• 水痘(水ぼうそう) 1回目

• おたふくかぜ 1回目(任意だが推奨)

• B型肝炎 追加接種(1歳未満で未完了の場合)

1歳6ヶ月〜2歳未満

• 水痘(水ぼうそう) 2回目

• おたふくかぜ 2回目(任意だが推奨)

3歳以降

• 日本脳炎 1期(初回2回、3歳〜4歳で追加1回)

4歳以降

• 日本脳炎 1期 追加接種

5〜6歳(小学校入学前年度)

• MRワクチン 2期

• おたふくかぜ 2回目(任意)

• 三種混合、不活化ポリオ(未接種者)

9歳以降

• 日本脳炎 2期(9歳以降)

• HPVワクチン(小学6年生〜高校1年生の女子が定期接種対象)

その他

• インフルエンザ:生後6ヶ月以降、毎年10〜11月ごろ接種推奨

• その他ワクチン:個別事情(海外渡航など)で追加ワクチン推奨

ワクチン毎の接種スケジュール

五種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ・ヒブ)

• 初回接種:生後2~7ヵ月(標準的には2ヵ月から)。20日以上(多くは20~56日間隔)あけて3回。

• 追加接種:3回目終了から6ヵ月以上(標準6~18ヵ月)後に1回。

• 注意事項:生後2ヵ月になったらすぐに接種するのが望ましい。接種漏れに注意。

 

小児用肺炎球菌ワクチン

肺炎球菌ワクチンは、従来の13価から15価(PCV15)、そして20価(PCV20)が定期接種に加わりました。原則として、接種を開始したワクチンで全接種を完了することが推奨されています(2025年9月現在)。

• 生後2~7ヵ月未満:27日以上あけて3回、1歳以降に追加1回(合計4回)。

• 生後7ヵ月~1歳未満:2回+追加1回(合計3回)。

• 1歳以降初回:追加含め最大2回。2歳以降は1回。

• 注意事項:接種開始月齢で回数が異なるため早めに開始。予診票と母子手帳の持参必須。

B型肝炎ワクチン

平成28年10月1日より定期接種となった。

• 1回目:生後2ヵ月以降(標準2ヵ月)。

• 2回目:1回目から4週間以上あけて(標準3ヵ月)。

• 3回目:初回から139日(約20週)以上あけて(標準7~8ヵ月)。

• 注意事項:1歳未満で3回接種。母子感染防止目的で出生直後に接種した場合は定期接種対象外。

ロタウイルスワクチン

• ロタリックス(2回):生後6週~24週未満。1回目は生後14週6日までに。2回目は4週間以上あけて。

• ロタテック(3回):生後6週~32週未満。1回目は生後14週6日までに。以降4週間以上あけて2回。

• 注意事項:初回は遅くとも生後14週6日まで。生後15週以降の開始は腸重積症リスクで不可。他ワクチンと同時接種OKだが、直後1~2週間は腸重積症症状に注意。接種前後30分ほどは嘔吐予防で授乳を避けると推奨。

BCG(結核)

結核予防法に基づく予防接種。

• 標準時期:生後5ヵ月以上~8ヵ月未満。

• 法律上は0歳未満で接種可だが、多くの自治体で5ヵ月~を推奨

• 注意事項:免疫不全症が疑われる場合は慎重に。5ヵ月未満では原則不可、早期接種希望時は医師へ相談。接種後2〜3週で局所反応が現れるのが正常。

MR(麻しん・風しん混合)

• 1期:1歳~2歳未満(特に1歳直後)。

• 2期:小学校入学前の1年間(年長児、5~6歳)。

• 注意事項:発熱や感染症にかかっている場合は延期。

水痘(水ぼうそう)

• 1回目:1歳~1歳3ヵ月までに推奨(定期は3歳未満まで対象)。

• 2回目:1回目から3ヵ月以上あけて3歳未満までに。

• 注意事項:すでに水痘にかかった場合は不要。

おたふくかぜ(任意ワクチン、自治体によって助成あり)

• 1回目:1歳以降。

• 2回目:1回目から3年後(多くは幼稚園年長時)。

• 注意事項:流行期や流行地域は早めの接種を推奨。発症歴がある場合は不要。

日本脳炎

• 1期初回:3歳(生後6ヵ月~7歳6ヵ月まで可能、標準的には3歳)。 

 →4週あけて2回目

• 1期追加:4歳(1期初回から1年以上あける)。

• 2期:9歳~13歳の間に1回。

• 注意事項:流行地居住や渡航予定で早期接種希望時は医師へ相談。基礎疾患がある場合は慎重に。

HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチン

• 小学校6年生~高校1年生の女子が公費対象

• 注意事項:定期接種年齢外は自己負担

Q&A:全ワクチン共通の注意点、予防接種の時に気をつけるポイント

• 予防接種当日は体調良好が前提、発熱・重篤疾患時は延期。

• 必ず母子手帳・予診票持参。

• ワクチンの同時接種は安全性が確立されているが、不安な場合は個別接種も選択可。

• 決められたスケジュールから外れたり、他疾患の治療歴がある場合は事前に医師と調整。

・生ワクチンは遮光して5℃の冷蔵庫で管理する。BCGワクチンは10℃以下で保存する。

健康被害の制度について

ワクチンを接種して健康被害が起きた場合、定期接種と任意接種でそれぞれ補償制度が異なるので要留意。

・定期予防接種:健康被害救済制度

・任意予防接種:医薬品副作用被害救済制度

→定期接種による副反応は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)に報告する。

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