今回は、外来でもよく目にする低身長について。

1. 診断に必要な検査
血液検査
・CBC(血算)
・一般生科学:肝機能、腎機能、電解質、ALP
・栄養状態:プレアルブミン、亜鉛
・血液ガス
・乳酸、ピルビン酸
内分泌検査
・IGF-1
・甲状腺機能
・性ホルモン:LH、FSH、テストステロン、エストラジオール
・成長ホルモン分泌刺激試験
画像検査
・骨年齢
・全身骨レントゲン:脊柱側面/正面、骨盤正面、上下肢、頭蓋骨正面/側面
・下垂体MRI
遺伝学的検査
・G分染法
・疾患特異的なFISH、NGS解析、マイクロアレイ、メチル化解析
2. GH分泌刺激試験を行う基準
・明らかな成長率低下を認める
・IGF-1が明らかに低下している:IGF-1 SD< −2SD
※ただし、栄養障害やネグレクトが疑われる症例は栄養状態、養育環境の改善を確
認してから再評価する
・身長SD<-2.5SD未満
ただし、家族性低身長については検討する
・身長SDが-2~2.5SDの症例は個別に検討する。
3. 女児の低身長に染色体検査を行うか
・翼状頸や外反肘を認める
・新生児期にリンパ浮腫、感音性難聴、先天性心疾患などTurner症候群に認める既
往、合併症がある
・外表奇形や合併症がなくても、-2.5SD未満の低身長がある


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