総論
・くる病・骨軟化症は、骨石灰化障害を特徴とする疾患。
・この内、成長軟骨帯閉鎖以前(小児期)に発症するものを「くる病」、成長軟骨帯閉鎖以降(成人期)に発症するものを「骨軟化症」と呼ぶ。
・くる病、骨軟化症の病因は多岐にわたる。過剰な線維芽細胞増殖因子23(FGF-23)活性による低リン血症が原因となるものを、FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症という。
・X染色体連鎖性低リン血症性くる病・骨軟化症(XLH: X-linked hypophosphatemia)は、FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症の一つである
・FGF23は、リンの尿中排泄を促進するとともに、体内への取り込みを低下させて血中リン濃度を下げるホルモンである。XLHは、FGF23の過剰産生により慢性の低リン血症、骨石灰化障害が惹起される遺伝性疾患である。
疫学
・XLHの発症率は国内では2万人に1人の頻度
臨床症状
・O脚やX脚などの骨変形、低身長(成長障害)、骨痛・関節痛など
・歩行開始から2歳くらいまでに下肢の骨変形、低身長、成長障害などが認められる。
筋骨格系
筋肉系:筋痛、筋力低下
骨格系:低身長、骨基質の石灰化不全
骨・関節関連:骨痛および関節痛、下肢の骨変形(O脚、X脚)、関節硬直
全般
・運動機能の発達の遅れと歩行異常
・低身長(成長障害)
頭部
・頭蓋骨縫合早期癒合症
・キアリ奇形
歯
・歯肉膿瘍
・重度の虫歯
診断
- くる病:大項目2つと小項目の2つを満たすもの
- くる病の疑い:大項目2つと小項目2つのうち2つを満たすもの
大項目
a単純X線像でのくる病変化(骨幹端の杯状陥凹、または骨端線の拡大や毛羽立ち)
b高アルカリホスファターゼ血症
小項目
c低リン血症、または低カルシウム血症
d臨床症状 O脚、X脚などの骨変形、脊柱の側湾、頭蓋瘻、大泉門の開離、肋骨念珠、関節腫脹のいずれか
鑑別疾患
・低骨密度:骨粗鬆症、腎性骨異栄養症など
・骨変形:骨系統疾患
・骨痛:リウマチ性多発筋痛症、強直性脊椎炎など
・筋力低下:神経筋疾患
・骨シンチグラフィーでの多発取り込み:骨転移
・くる病様骨変化:低ホスファターゼ症
診断フローチャート
・協和キリン株式会社さんのXLHパンフレットより引用
https://medical.kyowakirin.co.jp/raredisease/leaf/crv006.pdf

代表的なくる病・骨軟化症との生化学的所見の違い



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