今回は小児の湿疹についてまとめました。
その中でも、乳児湿疹と総称されるものについてです。
1. 乳児脂漏性皮膚炎 VS アトピー性皮膚炎(AD)
→どちらも乳児期の発症があり、鑑別が難しい場合も多いです。総称して乳児湿疹(infantile eczema)と総称されています。
関別が難しいのは、AD初期は顔面や頭頸部のみに湿疹がでている状態が多く、乳児脂漏性湿疹の皮疹出現部位と似ていることが多いためです。
その際の鑑別は、以下のようになります。
d/d:「掻痒感(かゆみ)の有無」
「自然消退するか、慢性的な経過をとるか」
→かゆみがあり、慢性的な経過をとるのがAD
→問診・診察で痒みの有無を確認し、その後もフォローを続ける必要あり。
2. アトピー性皮膚炎(AD)診断基準
上記のような鑑別のポイントは、ADの診断基準の特徴の有無で判断しています。
①掻痒感
②慢性的な経過(乳児は2ヶ月以上)
③皮膚の臨床的特徴所見
・耳の中や前後・耳介下部の紅斑、痂皮、亀裂
・頬や前額の凸部
・顔面に1ヶ月ほど遅れて体幹部、四肢にも症状が出現
・四肢関節屈側部の所見
つまり、かゆくて2ヶ月以上続いている湿疹をみたら疑いが強まります。
また、家族歴(アトピー素因)がある場合も疑いが強まります。
3. 乳児脂漏性皮膚炎
では、乳児脂漏性皮膚炎の特徴はどうなのかということですが。
乳児、特に新生児では母体由来の性ホルモンの残存があります。加えて、生後3-4ヶ月まで自身で(特に男児)テストステロン分泌を盛んに行われています。そのため、性ホルモン支配を受けている皮脂腺から皮脂が多く分泌されています。そして皮脂中のトリグリセリドが皮膚常在菌により分解されて、分解産物である遊離脂肪酸が皮膚にざ瘡用変化や刺激性皮膚炎を起こすためとも言われています。
以上です。今回の参考は以下の書籍です。



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