小児の結膜炎について | ゆるっと小児科医ブログ
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小児の結膜炎について

医学

C.C

「白目のところが赤くなってしまっているんです。」

「目から汚い目やにがでています」

Introduction

今回は、小児の眼科疾患でよく見る、結膜炎という疾患についてまとめます。

1. 結膜炎について

・炎症は眼瞼結膜>眼球結膜であり、毛様体充血はない。
川崎病やTSSなど毒素関連の結膜充血は眼球結膜の方が強い。
・ウイルス性結膜炎より細菌性結膜炎(60-70%)の方が多い。
・結膜炎で視力障害をきたすことはないため、他の疾患を考える。

ちなみに、似た疾患としては以下の画像のような充血があります。

日本眼科学会:https://www.nichigan.or.jp/public/disease/symptoms.html?catid=72

2. ウイルス性結膜炎について

続いては、ウイルスが原因となる結膜炎についてです。

概ね、以下のウイルスによる結膜炎が存在し、病名は以下のようなものがあります。

咽頭結膜炎:アデノウイルス3, 7 発熱、咽頭炎を伴う

流行性角結膜炎:アデノウイルス8, 19, 37 眼瞼腫脹

ヘルペス性角結膜炎:HSV、眼瞼に水疱、地図状・点状上皮角膜炎

急性出血性結膜炎:エンテロウイルス、コクサッキーウイルス

3. 咽頭結膜炎

・別名「プール熱」夏季に多い。発熱を伴う咽頭炎から発症し、結膜充血や流涙などを伴う濾胞性結膜炎を生じる。
・アデノウイルス3, 7, 11型などの「B種」と呼ばれる血清型が原因で多い。

4.流行性角結膜炎

・症状は眼瞼浮腫、流涙、耳前リンパ節腫脹など
・急性の濾胞性結膜炎、角膜上皮下混濁(長期に持続すると羞明・視力低下となることも)、耳前リンパ節腫脹など生じる。
・8, 19, 37型など「D種」の血清型が原因で多い。
・細菌感染を併発することがある。
・予防は接触感染予防が基本で、タオルや点眼液など目に接触するものは個人用にすること

5. 治療

抗菌薬:重症感染予防
・フルオロキノロン系(=クラビット®️)
・セフェム系(=ベストロン®️)

ステロイド:角膜上皮下混濁
(=リンデロン®️、フルメトロン®️)

症状改善には冷却圧迫・人工涙液

例)アデノウイルス結膜炎の治療
抗菌薬:重症感染予防
・フルオロキノロン系(=クラビット®️)
・セフェム系(=ベストロン®️)

ステロイド:角膜上皮下混濁
(=リンデロン®️、フルメトロン®️)

ステロイド点眼
禁忌:アレルギーの既往あり、角膜上皮剥離、角膜潰瘍の患者
副作用:眼圧上昇(1週間以上の治療では注意が必要)
用法用量:通常1回1-2滴、1日2-4回点眼。

リンデロン→効果は強い分、眼圧上昇などの副作用も多い。
フルメトロン→副作用は少ないが効果も弱い。

6. 細菌性結膜炎について

・1日を通した膿性眼脂、眼瞼浮腫(chemosis)を伴う。
<起炎菌>
H. influenzae, S. pneumoniae, S. mitis, M. catarrhalis
※S. aureus,その他ブドウ球菌は常在菌であり、培養陽性=感染とは言えない

Tx:オフロキサシン眼軟膏 3回/日、5-7日間 (OFLX:ピリドンカルボン酸系)
免疫不全者:GNR セフタジジム150mg/kg/d 分3(CAZ:セフェム系)
GPC バンコマイシン 60mg/kg/d 分4(VAM)

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