【小児科医blog】アレルギー性結膜炎(Allergic conjunctivitis)について | ゆるっと小児科医ブログ
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【小児科医blog】アレルギー性結膜炎(Allergic conjunctivitis)について

アレルギー

・小児のアレルギー性結膜炎は、日常診療でも非常によく遭遇する疾患ですが、軽度のものから視力障害のリスクがある重症例(春季カタルなど)まで幅広いため、鑑別と適切な管理が重要です。
・以下に、小児のアレルギー性結膜炎の概要、分類、治療法、および注意点を整理しました。

アレルギー性結膜炎の分類


・小児では主に以下の3つの病型が重要です。特に春季カタルは見逃してはならない重症型です。

主な症状

  • 眼の痒み(掻痒感): 最も主要な症状です。
  • 充血: 白目が赤くなります。
  • 眼脂(目やに): 粘性の目やにが出ることが特徴です。
  • 流涙、浮腫: 涙目になったり、白目がゼリー状に浮く(結膜浮腫)ことがあります。
  • 瞬きが多い: 痒みや違和感のため、チックのようにパチパチすることがあります。

診断


・基本的には問診と細隙灯顕微鏡検査(スリットランプ)での所見で行います。

  • 臨床所見: 結膜の充血、浮腫、濾胞(ブツブツ)、乳頭増殖の確認。
  • 検査: 必要に応じて、涙液中の好酸球検査や、採血による特異的IgE抗体検査(アレルゲンの特定)を行います。

治療


重症度に応じて段階的に治療を行います。

A. 薬物療法

抗アレルギー点眼薬(第1選択)

  • 抗ヒスタミン薬(パタノール、アレジオンなど)やケミカルメディエーター遊離抑制薬(インタールなど)。
  • 多くの軽症〜中等症例はこれでコントロールします。

ステロイド点眼薬(重症例)

  • 抗アレルギー剤で効果が不十分な場合に使用します(フルメトロン、リンデロンなど)。
  • 注意: 小児はステロイドによる眼圧上昇(ステロイド緑内障)を起こしやすいため、使用中は定期的な眼圧チェックが必須です。

免疫抑制点眼薬(春季カタル)

  • タクロリムス(タリムス)やシクロスポリン(パピロックミニ)。
  • ステロイドの副作用を回避しつつ強力に炎症を抑えるため、春季カタルの特効薬として使用されます。

B. セルフケア・生活指導

  • 目を洗う: 人工涙液(ソフトサンティアなど)で花粉や汚れを洗い流す。水道水は塩素が含まれるため、頻繁な洗眼には向きません。
  • 冷やす: 痒みが強い時は、冷たいタオルなどで冷やすと症状が和らぎます。
  • アレルゲン回避: メガネの着用(花粉)、部屋の掃除・換気(ダニ・ハウスダスト)。
  • 目をこすらない: こすることでさらにヒスタミンが放出され、角膜を傷つける悪循環に陥ります。

保護者への重要なアドバイス

「目をこすらせない」ことが治療の第一歩です。

子供が目をこすり続けていると、角膜(黒目)に傷がついたり、将来的に「円錐角膜」や「網膜剥離」のリスクを高める可能性があります。
また、春季カタルの場合は、角膜に「シールド潰瘍」という大きな傷ができ、痛みや視力低下を引き起こすことがあるため、眼科専門医による継続的な管理が必要です。

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