発熱性好中球減少症について | ゆるっと小児科医ブログ
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発熱性好中球減少症について

医学

Introduction

今回は、採血で白血球の中でも好中球の減少して細菌感染への防御力の下がる疾患、好中球減少症についてまとめます。

1.発熱性好中球減少症 febrile neutropenia:FN

化学療法や造血幹細胞移植による好中球減少に伴う発熱を指します。

●米国感染症学会(IDSA)ガイドラインの定義

好中球減少症

・好中球絶対数<500 /μL

・好中球絶対数が48時間以内に500/μLを下回ることが予想される

発熱

・深部体温(口腔体温)>38.3℃

・深部体温>38.0℃が1時間以上

診療のステップとしては、

①適切な検査

・血液培養

・尿培養

・胸部Xp

・腹部症状あれば腹部US

・顔面痛、膿性鼻汁などあれば副鼻腔CT

②初期抗菌薬を開始

③抗MRSA薬、抗真菌薬を使用するか判断

④治療の適正化、ステップダウンおよびアップ

というような流れで診療を行います。

2. 治療

Empirical therapy:

 セフェピム 150 mg/kg/day 分3

ESBL、AmpC過剰産生菌保菌:

 メロぺネム 60-120 mg/kg/day 分3

・リスクの高い患者には、上記のような抗緑膿菌作用のあるβ-ラクタム薬

・初期からの入院加療が推奨

3. 抗真菌薬を開始するとき

アムホテリシンBリポソーム 3mg/kg/day 分1

 ミカファンギン(≧4ヶ月) 1.5-3 mg/kg/day 分1

4. 治療の再考

・発熱が持続していても、臨床的に安定していれば初期抗菌薬を継続。

・初期抗菌薬使用後、状態が不安定であれば、培養を再検した後に耐性GNR、耐性GPC、嫌気性菌に対するカバーを広げる。

セフェピム→メロぺネム 60-120 mg/kg/day 分3

状態によってはアミノグリコシド、キノロンのダブルカバーも考慮。

抗MRSA薬を未開始:バンコマイシン 60mg/kg/day 分4

※治療に反応している場合、24-72時間後にダブルカバーや抗MRSA薬は中止。

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