【小児科医blog】「足が痛い」は成長痛?それとも…?かけっこやスポーツに熱中する子が気をつけるべき「スポーツ障害」の見極め方 | ゆるっと小児科医ブログ
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【小児科医blog】「足が痛い」は成長痛?それとも…?かけっこやスポーツに熱中する子が気をつけるべき「スポーツ障害」の見極め方

整形
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こんにちは!小児科医りんご🍎です。

運動会シーズンやスポーツクラブの練習が本格化する時期、お子さんが急に「足が痛い」と言い出すこと、ありませんか?

「まぁ、成長痛でしょ」と様子を見がちですが、実はその痛み、スポーツの頑張りすぎによる「スポーツ障害」かもしれません。今回は、パパ・ママが知っておくべき痛みの見極め方と、注意すべきポイントを詳しく解説します。


1. 夕方から夜に痛がる「成長痛」の特徴

成長痛は、幼児期から小学校低学年(3歳〜12歳頃)の子供に多く見られます。「成長」という名前がついていますが、骨が伸びる時に痛むわけではありません。日中の疲れや、精神的なストレスが関係していると考えられています。

痛む時間帯: 夕方から夜間、または寝ている時が多い

翌朝の様子: ケロッとして元気に走り回れる

痛む場所: ふくらはぎ、膝、太ももなど(日によって痛む場所が変わることも多い)

見た目の変化: 腫れ、赤み、熱感(触って熱い感じ)は全くない

家庭での対処: さすってあげる、温める、スキンシップをとることで安心し、痛みが落ち着く傾向がある


2. 運動中や運動後に痛がる「スポーツ障害」

一方で、スポーツ障害は「使いすぎ(オーバーユース)」によって起こる骨や筋肉のトラブルです。成長期の子供の骨はまだ柔らかく、端のほうに軟骨部分が多いため、強い筋肉に引っ張られて炎症を起こしやすい状態にあります。

スポーツを頑張る子供に起きやすい代表的なスポーツ障害には、以下のようなものがあります。

オスグッド・シュラッター病

・膝のお皿の少し下(脛骨結節)がポッコリと出っ張って痛む

・サッカーやバスケなど、ダッシュやジャンプの多いスポーツで発症しやすい。ジャンプやキックの動作で太ももの前(大腿四頭筋)が膝を引っ張り負荷がかかるのが原因。

・10~15歳の男子に多い。

セーバー病(シーバー病)

・かかとの成長年骨の炎症。運動によるアキレス腱の引っ張りや着地の衝撃が原因。かかとの骨(踵骨骨端部)の炎症。

・サッカーや陸上など走る競技や、剣道、体操など裸足のスポーツに多い

・10歳前後の活発なスポーツを行う男児に多い。

・ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)の筋肉が硬いと再発しやすいため、柔軟性を高めるのが予防

シンスプリント (脛骨過労性骨膜炎)

・すねの内側(中央〜下部)の慢性的で縦長な痛みが生じる。

・長距離走や繰り返しの走り込みが原因になりやすい。運動シーズン始めや新入部員などに多い。

・硬いアスファルトでの走行や、クッション性の低いシューズ。扁平足、ふくらはぎの筋肉が硬いことなどが原因になる。


3. 成長痛とスポーツ障害の「見極めチェックリスト」

お子さんの痛みがどちらに近いか、以下のポイントでチェックしてみましょう。一つでも当てはまる場合は、ただの成長痛ではなく、スポーツ障害や別の疾患の可能性があります

痛む「タイミング」: 運動をしている最中、または運動直後に痛がるか

②痛む「場所」: いつも「同じ場所(特定のピンポイント)」を痛がっているか

③「見た目」の変化: 痛い部分が腫れている、赤くなっているか

④触った時の「感覚」: 痛い部分が熱を持っているか、指で押すと強く痛がる(圧痛がある)か

⑤日常生活への影響: 足を引きずって歩いているか、翌朝になっても痛みが続いているか

これらの「スポーツ障害サイン」が見られる場合は注意が必要です。自己判断で強いマッサージやストレッチを行うと、かえって炎症を悪化させる原因になることがあります。


4. パパとママができるサポートと受診の目安

スポーツ障害の疑いがある場合、最も効果的で大切な治療は「休むこと(局所の安静)」です。

「レギュラーから外されたくない」「みんなの練習から遅れたくない」というお子さんの気持ちは痛いほど分かりますが、無理をして悪化させると、結果的に長期間スポーツを休まざるを得なくなってしまいます。

整形外科やスポーツ専門のクリニックを受診する目安としては、

・チェックリストの症状がある場合

・痛みが数日〜1週間以上続く場合です。

発熱を伴う場合や全く歩けない場合は、骨折や細菌感染などの急を要する病気が隠れていることもあるため、迷わず早めに受診してください。

日頃からできる予防策としては、練習後の十分なクールダウン、足のサイズや競技に合ったクッション性の高い靴選び、そして何より「どこか痛いところはない?」と気軽に話せる親子のコミュニケーションが大切です。

お子さんの「痛い」という小さなサインを見逃さず、長く楽しくスポーツを続けられるようサポートしてあげたいですね。

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