低酸素性虚血性脳症(HIE)について | ゆるっと小児科医ブログ
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低酸素性虚血性脳症(HIE)について

新生児

HIE:Hypoxic ischemic encephalopathy

・中等症以上のHIEを来した場合は、生後6時間以内に『低体温療法』を開始する必要がある。

・神経症状の有無を評価することが重要である。

低体温療法の適応基準

基準A

在胎36週以上で出生し、少なくとも以下のうち一つを満たすもの

・生後10分のApgarスコアが5以下

・10分以上の持続的な新生児蘇生(気管挿管、陽圧換気など)が必要

・生後60分以内の血液ガスでpHが7未満

・生後60分以内の血液ガスでbase deficitが 16 mmol/L以上

基準Aを満たしたものは、神経学的異常所見の有無について評価する。

基準B

中等症から重症の脳症(Sarnat分類中等症以上に相当)

意識障害(傾眠、鈍麻、昏睡)は必須項目

上記に加えて、少なくとも以下のうち一つを満たすもの

・筋緊張低下

・人形の目反射の消失または瞳孔反射異常を含む異常反射

・吸啜の低下もしくは消失

・臨床的けいれん

基準A、Bをともに満たしたものは、可能であればaEEGで評価する。

基準C

少なくとも30分間のaEEGの記録で、基礎律動の中等度以上の異常

もしくは発作波を認めるもの

病態・病因・所見

・HIEは脳が低酸素虚血の状態に陥って何らかの神経症状が出現した状態である。

・脳血流低下によるエネルギー産生低下を契機に、細胞内Caイオン濃度の上昇、フリーラジカルの上昇などのさまざまな経路を介して、神経細胞の壊死が引き起こされる。

・蘇生処置により脳血流が回復しても遅発性の有害な化学反応が進行し、神経細胞のアポトーシスが誘導される。

治療と管理

・低体温療法は食道温や直腸温などの中枢温を33-35℃まで冷却し、その状態を72時間維持する治療で、神経学的予後を改善させる。

・導入期は過冷却、維持期は血圧低下、痙攣、低K血症、復温期は痙攣の再発に注意。

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