眠れない…と一言に言いましても、「寝付きが悪いのか」それとも「寝ている途中で起きてしまうのか」では対応が変わってきます。
今回は、睡眠障害を、『入眠困難(=寝つきが悪い)』、『中途覚醒(=寝ている途中で起きてしまう)』の2種類に分けて、それぞれの薬物療法についてまとめます。
入眠困難に対して
①メラトニン(メラトベル®)
・ASD特性のある児に有効。
・就寝時間の30-60分前に投与する。遅くなると睡眠相が後退する。
・開始直後数日は、朝起きにくい起床困難や頭痛が出現することがある。しかし数日で改善することが多い。
処方例:メラトベル 1-4mg 分1 眠前
②ラメルテオン(ロゼレム®)
・メラトニン受容体作動薬
・神経発達障害のある場合には、メラトニンを第一選択とするほうが望ましい。
処方例:ロゼレム 2-8mg 分1 眠前
③スボレキサント(ベルソムラ®)
・オレキシン受容体拮抗薬
・副作用として傾眠、逆に不眠、悪夢も比較的多い。
・抗真菌薬、クラリスロマイシンなどCYP3Aを強く阻害する薬剤とは併用禁忌
処方例:ベルソムラ 10-20mg 分1 眠前
中途覚醒に対して
①リスペリドン(リスパダール®):セロトニン・ドパミンアンタゴニスト
②アリピプラゾール(エビリファイ®):ドパミン部分作動薬
・少量より開始し、中途覚醒の消失の程度や日中の眠気や倦怠感など副作用を確認しながら漸増する。
・リスペリドンでは耐糖能異常や肥満、高プロラクチン血症に留意する。
・リスペリドンで改善しない例、副作用が強く出る場合にはアリピプラゾールに変更する。
処方例:リスパダール 0.1-1.5mg 分1 眠前、エビリファイ 1-3mg 分1 眠前
③クロニジン(カタプレス®)
・α2受容体作動薬による脳の覚醒度低下、鎮静作用の他、副次的に成長ホルモン分泌促進効果もある。
処方例:カタプレス 75μg 0.5-1錠 分1 眠前


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