Panayiotopoulos症候群 | ゆるっと小児科医ブログ
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Panayiotopoulos症候群

神経

Panayiotopoulos症候群(PS)

発症年齢

・1-12歳と幅広いが、好発年齢は3-6歳であり、全症例の3分の4が3-6歳に発症している。

・発症のピークは4-5歳

・女児にやや多いとの報告がある

・発症前の発達は正常のことが多く、約10%にてんかんの家族歴、5-17%に熱性けいれんの既往を有するとされる。

症状

・発作は約3分の2が睡眠時に認められるが、同一患児で睡眠中と覚醒時の療法で発作が起こりうる。

・発作は重度の自律神経症状から始まることが多く、約70%は嘔気嘔吐、および嘔吐しようとする動作などの発作性嘔吐性症状で始まる。

・それに引き続き、顔面蒼白などの自律神経症状を認める。

・その後、次第に眼球偏位や時に頭部内反などを呈し、全般もしくは片側間代性発作に伸展する。

・また、失神様の特異な四肢脱力症状が続く場合が5分の1の症例で認められる。

脳波所見

・基礎律動は覚醒、睡眠ともに多くは正常。

・発作間代期脳波では、ローランド発射に類似した鋭徐波複合を認めるのが一般的。

・しかし、焦点部位は年齢により異なるという特性を有している。

・幼児期早期の場合、後頭部領域に認めることが多い。この点から以前はEBOSS(early-onset benign occipital seizure susceptibility syndrome)と位置づけられていた。

・年齢とともに焦点部位は次第に移動し、幼児期後期では前頭極部や中心・側頭領域にも出現し、多焦点性を示すようになる。

・初回検査で異常を認めなくてもPSの否定にはならず、疑わしい場合は胃腸炎との診断にはせず、一定期間後に脳波を再検査するなどの慎重な対応が必要。

その他の検査

・神経学的所見では、特記すべき有意な所見を認めない。

・血液検査をはじめ、ルーチンの頭部画像検査においても異常を認めないことが多い。

・しかし器質的疾患を有する症例も報告されており、鑑別のためにMRIを検査は必要となる。

鑑別診断

・嘔吐を伴う重責発作という臨床的特徴からは、発作時に発熱を認める複雑型熱性けいれんや、急性脳炎・脳症を鑑別する必要がある。

・また、反復性嘔吐以外のictal syncopeという臨床的特徴を有する場合、急性胃腸炎や周期性嘔吐症などの周期性症候群、失神、偏頭痛との鑑別も必要となる。

治療方針

・予後は良好であり、発作回数が少ない場合は抗てんかん薬による慢性治療は必ずしも必要とはしない。

・反復する場合、もしくは重責を複数回認める場合において抗てんかん薬治療を開始する。

・カルバマゼピン(CBZ)とレベチラセタム(LEV)での有用性の比較では、有害事象の発生はLEV群で有意に低いことが観察されている。

・治療機関としては、2年程度発作が抑制されていれば、脳波異常が残存していても内服薬の漸減中止を検討して良いとされている。

予後

・発作、発達予後ともに良好であり、多くが発症から1-2年以内に発作消失すると報告されている。

・約10%の症例でCECTSを合併もしくは移行する。

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