水痘・帯状疱疹ウイルスについて | ゆるっと小児科医ブログ
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水痘・帯状疱疹ウイルスについて

感染症

Introduction

ワクチンの普及で減少してきたウイルス疾患です。

頭・顔面に熱と同時に皮疹が出現し、その後水疱・痂皮化する疾患です。抗ウイルス薬もあり、しっかり診断していきたいですね。

分類

・水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV:varicella-zoster virus)はヘルペスウイルス科の2本鎖DNAウイルスである。

・初感染後も知覚神経節に潜伏感染し、体内に存在し続ける。

・初感染では水痘を引き起こし、潜伏感染からの再活性化により帯状疱疹を引き起こす。

検査

・簡易検査としては、VZV抗原キット(デルマクイックVZV)が使われている。水疱・膿疱の内容物または、びらん・潰瘍の拭い液を検体として用いる。

・またPCR法が正確な診断には有効。水疱内容液または痂皮を検体として用いる。

・血清診断では、水痘特異的IgG抗体が急性期、回復期のペア血清で4倍以上の上昇により診断される。IgG抗体は発症3日以内に血中に出現し、回復期には著しく上昇する。

疫学

・冬から春にかけて好発するが、年間を通じて患者の発生がみられる。

・感染症法では定点疾患に定められ、入院症例については5類感染症の全数把握疾患に定められた。

・2014年10月より水痘ワクチンは定期接種となっている。

感染経路

・気道粘膜または結膜から侵入し感染が成立する。

・ヒト-ヒト間は病変部への直接接触、または飛沫核による空気感染により生じる。

・ウイルス排泄期間は皮疹出現1-2日前からすべての皮疹が痂皮化するまでとされる。

・潜伏期間は14-16日(最大21日)である。

症状

水痘

・小児では約半数の症例に皮疹出現24-48時間前に前駆症状として発熱、倦怠感、頭痛などの症状がみられる。

・発熱などの全身症状は皮疹出現後24-72時間後が顕著になる。

・皮疹は掻痒感を伴い、頭皮、顔に出現し、体幹・四肢へと拡大する。紅斑から始まり、丘疹、水疱と短時間で変化し、その後痂皮形成となる。

・免疫正常児は通常200-500個の皮疹が見られる。

・水痘ワクチン接種歴を有する水痘患者(BTV)は皮疹の数も50個未満と少なく、発熱を呈する割合も低い。また有症状期間も短い。

帯状疱疹

・小児ではまれである

・知覚神経節に潜伏したVZVの再活性化により、通常片側の支配神経節に集族する小水疱を伴う皮疹を認める。

・皮疹は疼痛、掻痒感、感覚過敏を伴う。

治療

・皮膚の清潔を保持することで、掻爬による外傷、細菌感染合併を防ぐ。

・免疫正常児では多くの場合自然警戒し、重症化リスクの低い患者では抗ウイルス薬は必須ではない。

内服薬

アシクロビル(ゾビラックス)

 剤形:顆粒(40%)、錠剤(200mg, 400mg)

 用量:20 mg/kg/dose(最大800mg/dose) 1日4回

 ・バイオアベイラビリティが低く、免疫不全患者の治療には使用しない方が良い。

 ・副作用は消化器症状、頭痛

バラシクロビル(バルトレックス)

 剤形:顆粒(50%)、錠剤(500mg)

 用量:25 mg/kg/dose(最大1000mg/dose) 1日3回

 ・アシクロビルのプロドラッグ

 ・バイオアベイラビリティは55%とACVより高い。

点滴薬

アシクロビル(ゾビラックス)

 用量:30 mg/kg/day 1日3回 

 ・免疫不全患者の治療に用いられる

 ・主な副作用は腎機能障害、静脈炎

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