どれくらいの時間が経過すれば、臍の緒(臍帯)は取れてくるのか?
・新生児の臍は、好中球が臍帯基部に遊走、浸潤し、臍帯を溶かすことによって生後1週間くらいで取れてきます。
・しかし、臍帯が取れるのに3週間以上の時間がかかるときには、好中球機能の障害が疑われます。
・臍帯が取れた後の臍窩はジクジクと湿潤した水平断面となります。そして数日で乾燥してきます。
臍肉芽
・臍帯がとれた後、臍付近の血流は途絶してきます。しかし、血流が残存している場合、臍肉芽ができやすくなります。
特徴
・臍肉芽の表面は不整で凸凹しており、汚い感じで湿潤しています。
・臍の表面に汚い黄色分泌物が付着しているときには、臍肉芽がないか臍を指で開いて確認する必要があります。
鑑別疾患
・臍肉芽のように見えても、異なる疾患であることがあります。表面が凸凹でなく平滑でツルッとしている、また触るとコリっとした硬い腫瘤で湿潤した状態が続く場合には、臍ポリープ(腸膜管遺残)であることがあります。
・腹腔内との交通性について精査した上で、精査が必要になります。
治療
・以前は硝酸銀での焼却が主な治療法でした。しかし、生理食塩水で中和するのが不十分だったり遅くなると潰瘍となったり、正常な皮膚に色素沈着を残すことがあります。
・そのため、現在はステロイド軟膏塗布による治療法も推奨されています。
・ステロイドを3回/日塗布すると、臍肉芽が早く退縮してきて乾燥してきます。
・もしくは、臍肉芽が大きく、基底部にくびれがある場合は二重結紮を行います。
臍炎:湿潤が黄色く、量が多い場合はどうする?
・湿潤が黄色で分泌物が多い場合、抗生物質を半々に混ぜて使用する場合もあります。
・臍周囲皮膚の発赤があり、湿潤している状態を臍炎といいますが、原因菌としては黄色ブドウ球菌を考える必要があります。そのため、培養を採取した上、ナジフロキサシン(アクアチム®︎軟膏)を使用します。
・起炎菌が黄色ブドウ球菌ではなく大腸菌の場合、ゲンタマイシン硫酸塩(ゲンタシン®︎軟膏)が有効です。しかし、原因菌としてはMRSA・MSSAが多いとされています。
・軟膏で治療できるのは、あくまで軽度の発赤の場合です。臍周囲が発赤・腫脹してきたときには、局所的な臍炎から蜂窩織炎に進行する場合もあるので注意が必要です。
・また、臍肉芽がないのに臍窩から膿汁や漿液性分泌物が持続する例では、尿膜間遺残症や臍ポリープを考えるべきです。


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