多形紅斑(erythema multiforme: EM)
頻度
・20-40歳に好発する。しかし小児でも認められる。
・年間発症率は1%未満。
性状
・丸くて隆起した紅色の皮疹が四肢に対称性に出現する。
・5-20mm大の境界明瞭の紅斑。
・周辺は隆起し、中心が凹んでいる。環状(紅斑の中に正常部位)
・癒合して地図状となっていることもある。
・瘙痒感を伴うこともある。疼痛はなし。
・水疱や表皮剥離、Nikolsky徴候を認めればStevens-Johnson症候群/中毒性表皮壊死症(TEN)である。
経過
・通常3-5日かけて現れ、約2週間以内に消失する。
・皮膚病変は瘢痕化しないが、炎症後の色素沈着は、特に皮膚の色が濃い患者では、治癒後数ヶ月残ることがある。
好発部位
・主に四肢に対称性に出現する。
・粘膜、目に出現することもある。多形紅斑(EM)では、粘膜症状を伴うものをEM major、伴わないものをEM minorという。
・眼粘膜が障害されると、まれに角膜炎、結膜の瘢痕化、視力障害を引き起こすことがあるため眼科に紹介をする。
原因
感染性:原因の90%
・HSV
・EBV
・インフルエンザA型
・HBV
・アデノウイルス
・ヒトパルボウイルスB19
・Mycoplasma属
・結核
・A群溶連菌
・真菌
非感染性
・薬疹(抗てんかん薬、ST合剤、ペニシリン系):小児ではペニシリン系が多い
・膠原病(SLE)
・悪性腫瘍
・妊娠
頻度として多いのは、HSV、M. pneumoniae, 薬疹です。
・マイコプラズマ肺炎では、発熱の3日前から瘙痒感のある紅斑が先行し、発熱3日後に明らかなEMとなる。
・口唇ヘルペスの1-2週間後に発症するEMでは、基本的に発熱を伴わない。ヘルペス性歯肉口内炎に伴うEMでは発熱あり。
検査例
・HSV-IgM/G
・EB VCA-IgM/G, EA-IgG, EBNA
・マイコプラズマ PA, LAMP
・ヒトパルボウイルスB19 IgM/G
・アデノ/インフルエンザ/A群溶連菌迅速検査
・抗核抗体
・T-SPOT
……………etc


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