今回は、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(staphylococcal scalded skin syndrome: SSSS)についてまとめます。
疑う特徴は
・5歳未満の開口部(眼・鼻・口・尿道・肛門)や擦過部(特に腋窩)の熱傷様発疹
・皮膚は赤く剥ける
・家庭内伝播の病歴がある
病態
・S. aureusが産生する表皮剥離毒素(exfoliative toxin)により表皮内水疱を形成する。この毒素が皮膚細胞間を結合するデスモグレイン-1を破壊することが解明されています。
・血行性に毒素は全身に周り、水疱液は無菌性である。
症状
・38度前後の発熱、不機嫌、食欲低下
・皮膚所見は以下のステージで進む。
day1 開口部(眼、鼻、口、尿道、肛門)の周囲に紅斑
day2 眼脂、口周囲の痂皮+頸部・腋窩・鼠径部に紅斑
day3 全身の皮膚に剥離、びらんを形成し熱傷様となる。
診察所見
・熱傷様のびらん、著明なNikolsky現象、口腔粘膜に病変なし。
・脱水を示唆する所見
・口腔粘膜病変がないことが重症薬疹との鑑別
治療
・疼痛管理を要する場合、経口摂取不良の場合は入院
・基本的には対症療法。
抗菌薬
MSSAに対して
CEZ 100 mg/kg/day 分3
CTX 50mg/kg/day 分3
MRSAに対して
VCM 45 mg/kg/day 分3
ST合剤 0.125 g/kg/day 分2
・家族内感染であれば、家族の除菌なども検討する。
抗菌薬の治療期間は10日間
伝染性膿痂疹とは?
・SSSSの鑑別疾患として伝染性膿痂疹もあります。
病態
・GASまたはS. aureusによる痂皮性膿痂疹が、全体の7割ほど。
・S. aureusの毒素による水疱性膿痂疹では、SSSSとNikolsky現象陰性であることが鑑別点となります。
治療
・基本的にはスキンケアが重要であり、石鹸を使用して皮膚を清潔に保ちます。
・以下の場合、抗菌薬治療が必要となります。
限局性痂皮性膿痂疹+全身症状(発熱)
全身性痂皮性膿痂疹
水疱性膿痂疹
抗菌薬
・CEX 50 mg/kg/day 分3 5日間
MRSAが疑われる場合
・ST合剤 0.125 g/kg/day(TMPとして10 mg/kg/day) 分2 5日間
外用剤
・フシジン酸ナトリウム軟膏(2%) 1日3回 5日間


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