・COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の薬物両方については、厚生労働省より診療の手引きが示されており、現在第10版が公表されている(2023/8/24現在)。
・重症化リスクのある患者、もしくは強い症状のある患者かどうかで、薬物の適応、また用いる薬物の種類は異なる。フローチャートに従い薬物療法として何を用いるべきかを決定していく。
⚫︎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き第10.0版
https://www.mhlw.go.jp/content/001136687.pdf
診療フローチャート
・以下のフローチャートに従い診療を行う。


抗ウイルス薬について
レムデシビル(商品名:ベクルリー点滴静注用 100mg)
投与方法
40kg以上の小児:投与初日に200mg、投与2日目以降は100mgを1日1回点滴静注
体重3.5kg以上40kg未満の小児:投与初日に5mg/kgを、投与2日目以降は2.5mg/kgを1日1回
※生理食塩水に添加し、30-120分かけて点滴静注する。
投与期間
・症状が出てから3日目まで投与する。ただし、肺炎では5日目まで投与し、症状改善なければ10日目まで投与。
モルヌピラビル(商品名:ラブゲリオカプセル200mg)
投与方法
18歳以上の小児:1回800mgを1日2回、5日間経口投与する
ニルマトレルビル/リトナビル(商品名:パキロビットパック)
投与方法
成人および12歳以上かつ体重40kg以上の小児:ニルマトレルビルとして1回300mg、およびリトナビルとして1回100mgを同時に1日2回、5日間経口投与する。
エンシトレルビル(商品名:ゾコーバ)
投与方法
12歳以上の小児:1日目は375mg、2日目〜5日目は125mgを1日1回経口投与する
呼吸療法について
・コロナウイルス感染症では、SpO2低下、呼吸苦などの呼吸器症状を呈することも多い。
・その際にはNHF(ネーザルハイフロー)など呼吸補助の必要な症例もある。以下に重症度に応じた対応を診療の手引きより引用する。

NHF使用時の感染対策
・陰圧個室またはHEPAフィルターなどを設置したレッドゾーンを使用
・入室する医療従事者の個人防護具は、エアロゾル産生手技に着用するものを基準に判断
・患者にはカニュラの上からサージカルマスクを着用してもらうのが望ましい
・水抜きが必要な場合は、水分の飛沫に注意する。
 
  
  
  
  

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