CAKUT:congenital anomalies of the kidney and urinary tract 先天性腎尿路異常
総論
・胎児水腎症の有病率は約2〜2.5%ほどである。
・重症度判定の方法として、超音波検査による腎盂の前後径(APRPD:anterior-posterior renal pelvis Urology)の計測がある。16-27週ではAPRPD7mm以上、28週以降では10mm以上ではIncreased risk、それ未満ではlow riskとなる。
・先天性水腎症の原因として最も多いのは、一過性(生理的)尿路拡張であるが、それ以外にも多岐に渡る原因疾患がある。
・多くは異常部位より上位の尿路が拡大するので、異常部位を確認することで鑑別疾患を絞ることができる。
原因疾患
腎盂尿管移行部狭窄
・左側に多い。約30%は両側性。
・膀胱尿管逆流、尿管膀胱移行部狭窄、馬蹄腎、重複腎盂尿管など他の尿路奇形の合併を認めることもある。
・CHARGE症候群(coloboma, heart anomaly, choanal atresia, retardation, and genital ane ear amomalies)の合併報告もある。
・特徴的なMRI所見は、腎盂や腎杯に拡張がみられ、尿管に拡張がない。
・拡張は高度であることも多いが、成長とともに自然治癒していくことが多い。
重複腎盂尿管
・腎盂が二分し、上腎盂と下腎盂からそれぞれ独立した尿管が認められる。
・それぞれの尿管が別々に開口する完全型と、途中で尿管が合流して一本の尿管として膀胱に開口する不完全型がある。
・完全型では、上腎盂から出た尿管は下腎盂から出た尿管と交差し、下腎盂から出た尿管よりも尾側・内側に開口する(Weigert-meyerの法則)。
・上腎盂から出た尿管は、異所開口や尿管瘤を来しやすい。
尿管異所開口
・尿管が膀胱三角部以外の部位に開口する疾患。
・通常の開口部位置よりも頭側に生じることはほぼなく、症状が出現するのは通常より尾側に開口する場合のみである。
・異所開口部位は、膀胱頭頸部・尿道のほか、男児では精嚢や射精管、女児では膣や膣前庭部である。
尿管瘤
・尿管の末端が嚢胞状に拡張した状態の疾患。
・女児に多い。両側性が約10%
・膀胱内に存在する膀胱内尿管瘤と、瘤の遠位が膀胱頚部から尿道に突出する異所性尿管瘤がある。
・完全型重複腎盂尿管に伴う異所性尿管瘤が多い。
・腎の異型性や水腎症合併例がある。
胎児水腎症との鑑別疾患
多嚢胞性異形成腎(MCDK: multicystic dysplastic kidney)
・腎に大小多数の嚢胞が認められ、腎実質はほとんど認められない。
・嚢胞間に交通性はない。
・水腎症との鑑別点は、嚢胞間の交通や腎盂との交通がない点である。


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