ASCA(Anaphylaxis Scoring Aichi)とは何か?
あいち小児保健医療総合センターアレルギー科で作成された、食物経口負荷試験(OFC)における誘発症状の重症度を定量的に評価するスコアシステムのこと。
以下リンクです。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/62/8/62_KJ00008858661/_pdf

呼吸器、皮膚粘膜、消化器、神経、循環器の5臓器について誘発症状を評価します。各臓器症状は重症度ごとに1-60点の点数が配されており、軽い症状が複数出現しても、重篤な症状の点数を超えないよう工夫されています。
ASCAでは、原則的に客観的症状を優先して採用しますが、担当医が有意と判断した場合は主観的症状であっても採用します。
また、腹痛の訴えは小児では評価は難しいため、フェイススケール(FS0-4)を用いて評価します。

ASCAの各臓器スコアは、投薬の目安とすることもできます。
5点:抗ヒスタミン薬や吸入を考慮
10点:抗ヒスタミン薬や吸入の適用
20点:アドレナリン投与を含む追加治療を考慮
40点:アドレナリン筋肉注射の適用、さらに補液や酸素投与
誘発された各臓器症状の経過の中で、最も高かった症状点数を合計し、総合スコア(Total Score, TS)とします(最高240点)。
アレルギーについて、負荷試験を行う際にはASCAも参考にして評価を行いますが、もちろんアナフィラキシーを疑う際には、即アドレナリン筋注です。緊急性の有無を評価できれば、こちらのASCAも参考にしてみても良いかもしれません。


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