疫学
・日本では2012-2013年の成人男性を中心とした流行以来、患者数は減少傾向にあったが、2018年から再び流行が見られている。
・先天性風疹症候群は2012-2014年は45例の報告あり。2019年には4例、2020年には1例の報告。
感染経路
・咳、くしゃみなどによる飛沫感染により感染成立する。
・ウイルス排泄期間は皮疹出現7日前から皮疹出現7日後、最長14日後までとされている。
・潜伏期間は16-18日
・先天性風疹症候群においては接触予防策、さらに気道症状があれば飛沫予防策も必要となる。
臨床症状
・一般的に症状は軽く、最大半数が不顕性感染。
・発疹、リンパ節腫脹、発熱が代表的な症状。
・小児では皮疹から始まることが多く、前駆症状を認めることはまれ。
・皮疹は淡い紅色の斑状丘疹状で、顔から始まり24時間の間に全身に広がり3日間ほど続く。
・リンパ節腫脹は発疹に先行することが多く、耳介前、後頸部、後頭リンパ節にみられることが多い。
先天性風疹症候群
・妊娠中の母体の風疹感染により胎児感染が成立し、全臓器にわたって症状が出現する。
視覚器:白内障、小眼症、色素性網膜症、先天性緑内障
神経系:行動異常、髄膜脳炎、小頭症、精神発達遅滞
循環器系:動脈管開存症、末梢性肺動脈狭窄
聴覚系:感音性難聴
そのほか:血小板減少、溶血性貧血性紫斑病
合併症
関節炎・関節痛:最も頻度の高い合併症。小児では20%に合併する。多関節炎で手指、手関節、膝関節に多い。
急性脳炎:合併率は0.02%で小児より成人で多い。
血小板減少性紫斑病:合併率は0.02%で、成人より小児に多い。そして男児より女児に多い。ほとんどは自然軽快する。


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