今回はエネジードリンクによるカフェイン中毒について。
私も時々、起きていないといけない時に眠気覚ましに飲むのですが、実は思いの外多くのカフェインが含まれているため、子供が飲むときは注意が必要です。もちろん、成人だから大丈夫、というわけではなく、大量に摂取したり、他の市販薬と合わせて摂取すると命の危険もあります。
ちなみに、外国(たしかアメリカの話だったような?)ではエネジードリンクは、プライベートの遊びを楽しみたいときに、気分をあげたり、眠らず「遊ぶために」起きていられるように飲むそうです。日本人との文化の違いが表れていますね….。
では以下は「日本小児科学会 Injury Alert」より参照です。
症例
8歳11ヶ月、男児、体重26kg
臨床診断名:カフェイン中毒疑い
原因対象:エナジードリンク500mL、カフェイン210mg(100mLあたりカフェイン42mg入り)
入手経路:自動販売機にて本児が購入した。エネジードリンクを購入したのは今回が初めて。
発生場所:帰路にある自販機
受診までの経緯
午後5時頃、近所にある自動販売機でエネジードリンクを購入し、一気に全て飲んだ。午後6時30分頃より嘔気が出現し、持続するためX+1日午前0時に救急外来を受診した。エネジードリンクは飲んだことがなく、見た目が魅力的であったために購入したとのことだった。
医療機関受診時以降の治療経過・転帰
嘔気は続いていたが嘔吐はなく、経口摂取も可能であった。摂取から6時間以上経過しており、自宅で経過観察とした。電話確認したところ、翌日朝には症状消失したとのことであった。カフェインの血中濃度の測定はしていない。
カフェイン中毒
・2015年に20代男性がエネジードリンクと眠気防止薬を長時間飲み続け、死に至ったとの報道があって以降、日本中毒センターでは、カフェインの誤飲や過剰摂取に関する相談件数は年20件から年40件に増加している。
・カフェインはほぼ100%の生体利用率を持ち、摂取後30-60分で最高血中濃度に到達し、肝臓で代謝され、血中半減期は成人では3-7時間、小児では3-14時間とされる。
・過剰摂取した場合は代謝酵素活性の飽和が起こり、さらに延長するため、小児では症状が長引く可能性がある。過剰のカフェインを摂取すると、繰り返す嘔吐や動悸、場合によってはけいれんなどが見られ、死に至ることがある。
カフェインの中毒量・致死量
・カフェインの致死量は、推定摂取量6.0-36.0gあるいは血中濃度200μg/mL以上で心停止をきたすとされている。
・小児では体重1kgあたり20mg程度で頻回嘔吐などの中毒症状が出現し、体重1kgあたり80-100mgになると重篤な中毒症状を示すとされている。
・カフェインの摂取量に関しては、国際期間や各国から注意喚起がされており、例えばカナダ保健省は4-6歳:最大45mg/日、7-9歳:最大62.5mg/日、10-12歳:最大85mg/日までにするよう提言されている。
飲料ごとのカフェイン含有量
・日本食品標準成分表によると、コーヒーや茶の浸出液100gあたりのカフェイン含有量は、コーヒー60mg、ウーロン茶20mg、玄米茶10mg、紅茶30mgといった目安量が示されている。
・100mLあたりカフェイン21mg以上を添加した清涼飲料水については、全国清涼飲料連合会が作成したガイドラインに基づき小児や妊婦などに対して使用を控える旨の表示が行われるよう取り組まれている。


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