サイトメガロウイルスについて | ゆるっと小児科医ブログ
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サイトメガロウイルスについて

感染症

特徴

・サイトメガロウイルス(CMV)はヘルペスウイルス科、βヘルペスウイルス亜科、サイトメガロウイルス属に分類されており、ヒトヘルペスウイルス5(HHV5)としても知られる。

・いったん感染したら、宿主の免疫状態次第で再活性化するというヘルペスウイルス科の特徴を有する。

検査

血清学的検査法

・CMV特異的IgM抗体は再活性化の際も検出される。

・リウマチ因子の存在によりIgM抗体は偽陽性となりうることもある。

抗原検出法:CMV抗原pp65の検出(アンチゲネミア法)

・免疫抑制患者の全血を用いた検査で、感染の確定および病勢のモニタリング指標として用いられる。

・好中球に貪食されたウイルス粒子の構造蛋白をモノクローナル抗体(C7-HRPまたはC10/C11)で検出する原理。よって白血球減少症、好中球減少症の患者では正確な評価ができない。

診断

・CMVの診断は以下の①〜④のような注意点がいくつかあり、診断は容易ではない。

①不顕性感染の場合でもウイルス排泄する

②ウイルス学的特徴から再活性化の頻度が高く、再活性化によってもIgMが陽性を示すことがある

③異なるウイルス株によるウイルスの再感染がありうる

④他のウイルスと同時に感染しうる

症状

①先天感染

・出生時90%は無症候性

・黄疸、肝脾腫、点状出血、SGA、血小板減少、小頭症、頭蓋内石灰化、多小脳回、脳室拡大、感覚神経性難聴、網脈絡膜炎、けいれん

②出生後早期感染

・多くの場合一過性の症状

・発熱、肝脾腫、軽度の肺炎、末梢血球数異常、肝機能異常

・早産児、低出生体重児の場合:肺炎、肝炎、壊死性腸炎、末梢血球数異常

③免疫正常者の感染

・大半が無症候性

・発熱、疲労感、咽頭炎、単核症様症候群、扁桃腫大、肝炎、頭痛、腹痛、下痢、関節痛、皮疹、リンパ球増多またはリンパ球減少、血小板減少、肝機能異常

治療

・活動性のCMV病がある場合や末期の臓器障害などのため症状や所見が顕在化しないものの、ウイルス血症が証明されている場合は、抗CMV薬による治療を行う。

ガンシクロビル:GCV(Ganciclovir)

・DNAポリメラーゼ阻害薬。第一選択薬である。

 ガンシクロビル(デノシン®︎)

初期治療:5mg/kg/回 1日2回 1-2週間 点滴静注

維持療法:5mg/kg/回 1日1回 週7日 or 6mg/kg/回 1日1回 週5日 点滴静注

※腎機能低低下時にはクレアチニンクリアランスによる投与量・投与間隔の調整が必要。

バルガンシクロビル:バリキサ

・ガンシクロビルの経口プロドラッグである。

初期治療:900mg/回 1日2回 3週間まで

維持療法:900mg/回 1日1回 内服

※GCV同様、腎機能による調整が必要。

症候性先天性CMV感染症の場合、16mg/kg/回を1日2回 6ヶ月投与

 

先天性CMV感染症

・生後1ヶ月以内に治療開始する。

 ⒈ バリキサ®︎錠(粉砕) 1回 16mg/kg 1日2回 6ヶ月間

 ⒉ デノシン®︎点滴静注用 1回 6mg/kg 1日2回 点滴静注6週間

  →バリキサ®︎錠(粉砕)/ドライシロップ 1回 16mg/kg 1日2回 4,5ヶ月間

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