病的黄疸
・以下の①~⑤のいずれかに当てはまるものを病的黄疸とする。
①早発黄疸:生後24時間以内の可視的黄疸
②24時間の血清総ビリルビン上昇速度:5 mg/dL以上
③生後72時間以後の血清総ビリルビン濃度が正期産児で17 mg/dL以上
④遷延性黄疸:日本人では生後2週間以上続く可視的黄疸
⑤直接ビリルビンが2 mg/dL以上
原因
・赤血球に含まれるヘムの最終代謝産物であるビリルビンの新生児期における産生増加(多血傾向、赤血球寿命の短縮)
・排泄低下(正期産児では抱合能が成人の1%、腸肝循環の存在など)
・上記の2つの要因、産生増加と排泄低下によって、血間接ビリルビンが上昇することで生じる。
病態
・間接ビリルビンが異常に増えると、タンパクと結合できないビリルビンが増加する。すると、脳神経細胞(主に基底核)にビリルビンが沈着して、ビリルビン脳症(核横断)を発症する。
・黄染以外にはPraaghの分類が知られている。
Praaghの分類
Ⅰ期(発症時)
筋トーヌスの低下、嗜眠傾向、哺乳力低下などの非特異的症状
Ⅱ期(Ⅰ期後1-2週)
核黄疸に特有な後弓反張、四肢強直、落葉現象など
Ⅲ期(Ⅰ期後1-2ヶ月後)
四肢強直は次第に減弱ないし消失する。外見上は無症状に見える
Ⅳ期(生後2ヶ月後以降)
永続的後遺症として錐体外路症状、乳歯形成異常、難聴などが次第に明らかになる
検査
経皮黄疸計
・スクリーニングとして使用し、急上昇があれば採血でもビリルビンを確認する。
・光線療法後は照射された皮膚の経皮ビリルビンと血清ビリルビンとの相関が変わるので注意
治療と管理
光療法
・青白光や緑色の光を照射して、光化学反応により、脂溶性のビリルビンや水溶性のビリルビンを生成して体外に放出する治療法
・治療の基準としては、中村の基準や村田・井村の基準がある。
γ-グロブリン療法
・γグロブリンで赤血球膜に対して抗原抗体反応が発生しにくい状況をつくり、溶血を抑える治療法。
交換輸血
・溶血性黄疸では、抗原を含まないものを輸血する必要がある。ABO不適合の場合にはO型赤血球とAB型の血漿の合成血である合成血液-LR「日赤」Rを使用する
・バイタルサインに注意しながら、180-200mL/kg程度を注入、脱血を同時に行う方法を取ることが多い。


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