こんにちは、今日は子どもの健康に欠かせない微量栄養素について、最新の研究結果を交えてお話しします。
総論
・微量栄養素は、体内で必要な量は少ないものの、子どもの成長と発達に不可欠な栄養素です。主にビタミンおよび微量元素がこれに該当します。
・微量元素とは、定義上、体重の0.01%未満の物質のことを指します。
・典型的には、偏った食事や長期の完全静脈栄養を受けている児、短腸症候群や吸収不良のある児、経腸栄養剤・特殊ミルク・治療ミルクを使用している児は、微量栄養素欠乏症のハイリスクとなります。
鉄
・鉄欠乏は世界中で最も一般的な栄養問題の1つです。
・WHOの報告によると、開発途上国の子どもの40〜50%が鉄不足に悩まされているそうです。
・鉄欠乏性貧血は、認知発達の遅れや免疫機能の低下につながる可能性があります。
・ヘモグロビン濃度と赤血球の指数を使用して、鉄、葉酸、ビタミンB12の栄養欠乏症、または慢性疾患による貧血のある小児を特定できます。
・鉄欠乏性貧血は、低色素性の小球性赤血球の形態に関与しており、最も一般的な栄養欠乏症です。
・血性フェリチン値は体内の鉄貯蔵が適切かどうか示す最も感度の高い尺度です。しかし、フェリチンは急性期反応物であり、感染症または炎症性疾患の際には上昇するkな旺盛があります。
対策
- 肉類、豆類、緑黄色野菜を積極的に摂取
- 必要に応じて鉄剤の補充
亜鉛
・亜鉛は、鉄の次にヒトに最も多く存在する微量栄養素であり、すべての体組織および体液に損税し、多くの酵素の必須成分です。
・重度の亜鉛欠乏の場合、皮膚病変、貧血、下痢、食欲不振、味覚や嗅覚障害、リンパ球機能の低下、視覚機能の低下、精神遅滞を呈することがあります。
検査
・亜鉛欠乏では、亜鉛酵素の活性が低下するため血性アルカリフォスファターゼが低値となります。
・診療指針によると、血性亜鉛値は80-130μg/dLが適切であり、60μg/dL未満で亜鉛欠乏、60-80μg/dLで潜在性亜鉛欠乏と評価します。
・血性亜鉛値は日内変動(午前に値が高く、午後に低下する)があり、食後の影響を受けるため、早朝空腹時に測定することが望ましいです。
セレン
・セレンは正常な生理機能を保つために重要な微量元素であり、抗酸化酵素として機能するための活性酵素種による障害を緩和するように働きます。
・セレン欠乏は、心筋症、不整脈、易感染性、貧血、筋力低下などをきたし、ときには致命的となります。
検査
・診療指針によると、0-5歳で血性セレン値≦6.0 μg/dL、6-14歳で血性セレン値≦ 7/0 μg/dLが欠乏症に当てはまります。
・臨床症状と血性セレン値で診断するが、血性セレン低値でも症状がない場合があり注意が必要です。
カルニチン
・カルニチンは、長鎖脂肪酸のβ酸化による細胞のエネルギー代謝およりATP産生に重要な物質です。
・そのほか、生体膜の修復や抗酸化作用・抗炎症作用を有しています。
・意識障害、けいれん、筋力低下、倦怠感、頻回な嘔吐、心筋障害などが臨床症状として認められます。
検査
・遊離カルニチン濃度< 20 μmol/Lの場合、カルニチン代謝異常の可能性が高いと診断します。
・20≦遊離カルニチン濃度<36μmol/L、あるいはアシルカルニチン/遊離カルニチン比が>0.4の場合は、カルニチン欠乏症を発症する可能性が極めて高いです。
ビタミンA
・ビタミンA不足は、免疫力低下や夜盲症のリスクを高めます。
・ユニセフの調査では、世界で少なくとも1億人の5歳未満児がビタミンA欠乏症を患っているとされています。
対策
- にんじん、ほうれん草などの緑黄色野菜を毎日の食事に
- 発展途上国では、ビタミンA補給剤の定期的な投与プログラムが効果的
ヨウ素
・ヨウ素不足は甲状腺機能に影響を与え、子どもの知的発達を阻害する可能性があります。
対策
- ヨウ素添加塩の使用
- 海藻類の摂取


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